第5話 飛行障害+α
もう少し更新スピード上げたいです
魔道学校に入学して早、1ヶ月がたった
この生活にもだんだん慣れてきていた
そしてこれは少し暑さを増した春の日の話だった
〜龍黒竜 街道にて〜
その日はやることもないから街をぶらぶら歩いていた
そのがてらに魔道書でも見ていこうと思っていた
そして行く途中、こんな二人組を見た
一人はいかにもどこにでもいそうな、ごくごく普通の奴
それともう一人は、竜族の翼を出しっ放しだがいかにも飛べそうにない奴
この時俺は気がついていた
2人目の方、明らかに飛行障害者だな、と
飛行障害とは竜族の中で最も珍しい障害、
翼があまり育たずにロクに飛行ができなくなるという障害
他の障害に比べて見た目ですぐわかる
翼が出しっぱなしで貧弱に見える…
だが不治の障害ではない、実に100年、200年ほどかければ治る障害だ
でも治療をやる奴はすごく少なく、そのまま自ら死を選ぶ奴もいる
一方もう一人は、治らないと知っているがそれでも治ると励ましている
一様魔術で治るようだがそれには膨大な金が必要になる
見た所国民の位だから、そんなもん用意することはできない
そん時には「俺には無関係」と思っていたが、少しばかり面倒な事に巻き込まれた
なんせ、そいつらに色々あって、浮遊の魔術を教える事になるとは…
〜普力凡 大空コウ 裏路地にて〜
そいつらは、謎の男たちに裏路地に引き込まれた
そしてそいつらはまさかの…あの不良だった(第2話参照)
そして何かやられてるようだった
「やめてください!僕の友達に暴力を振るうのはやめてください!」
っとごくごく普通のやつが、もうやめてと言っているが、それを聞かずに不良たちは暴力をやり続けている
「うるせぇ…こっちはイライラしてんだよおおおお!」
と不良がよくわからない感じで拳を振り落とそうとした時にその拳は不自然に止まった
そしてそいつも浮いた、もうわかっていると思うが俺が浮遊の魔道書を使い止めたのだ
「なんだ!ってお前は!」
「久々だな、名前は知らんがそのやり方は少し不快だ、もういっぺん聖龍騎士団の牢でお世話になってもらえ!」
と言って物質変化で縄を作って不良どもを縛った、そしてついでに通報をした
「ふぅ…全く…懲りないやつだなぁ…」と言って去ろうとした時にこう言われた
「あ、あの!あなた!」
「ん?なんだ?礼ならいらんけど…」
「いえ…そうじゃなくて…」
予想外のことには慣れていたがこれはさすがに予想外すぎた、なんせこの二人が言った言葉は…
「「さっきの魔術を俺(この人)に教えてください!」」だった…
「…は?」
〜龍黒竜 普力凡 大空コウ カフェにて〜
「えーっとまずお前ら、位はどんくらいだ?」
「あ、国民です」
やっぱり…、竜族の位は魔力量で決定される
下民はほとんど魔力量がなく国民は普通、貴族はそこそこ多く王族や国王は多い
だが竜王族と竜王はそんなものにふ比べ物にならないくらいにずば抜けて多い
そしてこいつら2人は国民と言った、つまり魔力量は極端に少ない…が
(いやでも、まだ可能性はある!)と思いこう言った
「えーっとまさかだけどお前ら元貴族の孤児か4世代あたりの竜族?」
「ん?ああ…一様孤児ですが…」
やっぱりか、おそらくこいつらはなんらかの事情があって孤児になったらしい
片方は魔力は多いが使える魔術がほんと少ないと思うし
もう片方は言うまでもなく飛行障害で捨てられたのだろう
「ふぅ…とりあえず少しの可能性にかけてやってみるか…」
「あ!ありがとうございます!」
と飛び上がって言っていたが直後に片方がランプに頭をぶつけていた
「大丈夫か?」と聞くと「いつものことなんで…」と返ってきた
本当に大丈夫なのか?こいつらは…っと思っていたがひとつ聞き忘れていたことがあった
「そういやお前らの名前なんて言うんだ?あ、俺は龍黒竜だ」
「あ、僕は普力凡です」と言いもう1人は「俺は大空コウです」と答えた
〜龍黒竜 普力凡 大空コウ 魔道学校草原施設にて〜
「おおおお…これが竜さんの学校ですか…」
俺が知っている中で一番魔術系の練習にいい施設はここしかないと思い、魔道学校から許可を得てここを使わせてもっている
「普段は部外者はダメだけどな、向こうに頭下げてお願いしたんだ」
「た、大変なんですね…」と凡がつぶやいていて、コウは「早く始めましょう」と早くやりたいようにしていた
「じゃあ始めるか、つってもどう教えればいいのやら…」
「えっ、知らずに教えようとしてたんですか?」
「しょうがないだろ…俺はまだ魔術師の卵なんだからな?」
とりあえず魔術を使う上での大まかな行程を教えた…が
魔力にあまり触れたことのない国民がそう簡単に魔術を使えるはずがない
凡はまだ諦めていなく、コウも諦めてはないが疑うような目でこちらを見ていた
そんなことをしていたら日が暮れてしまった
「もうこんな時間ですか…」
「遅いし、また明日にするか…」
っとその日は俺は軽い気持ちで「また明日」と言ってしまった
〜翌日〜
昨日は軽い気持ちで「また明日」と言ってしまったがまぁあいつらは多分忘れ…
「こんにちは〜、今日もよろしくお願いします」
本当に来た!?のような顔をしていたらしい
「まるでこないような顔しないでください」
そして…今日もできなかった…
〜さらに翌日〜
「こんにちは〜」
今日もきた!?て言うか今日平日だぞどう入った
〜一気に飛んで一週間後〜
あのことから一週間が経ち凡は諦めてはいなかったが
コウに関してはもう諦めてしまっている
「本当にこんなことをしていて飛べるんですか?」
「魔術ってのはそう簡単に使えんもんじゃないんだよ」
「またそれか…もういいです、こんな無意味なことをしてもダメだと言うことだけがわかりましたんで」
と言いコウが立ち去ろうとした時に俺は無意識のうちにこんなことを言っていた
「俺だってそんなこともあったさ、例えば…初めて飛ぼうとした時とかな」
「…え?」
コウは少し意外そうな顔を浮かべていた
「どう言うことですか?」
「俺も昔は飛べてはいなかったってことだ」
少し不思議そうにこちらを見てコウはさらにこう言った
「最初から飛べたんじゃないんですか?」
「そんなわけないだろ、飛べるまで毎日毎日飛ぼうとしてたよ、時には諦めかけたこともあった」
このように話しているとコウはさっき言った言葉を無くしたいと思うような顔をしていた
「ま、やめたければ辞めればいいさ、それで後悔しなければな」
「…よし!やってやる!」
そう言うとコウは詠唱を始めた、そして凡は俺に一言を言った
「飛ぶのには苦労が入りますしね、その苦労の先にあるものをコウに知って欲しくてあのようなことを言ったんですね」
「サー、ナンノコトダカナー」
完全に棒読みで言っていたらしい…
「まぁあとはあいつの実力がものを言うだろう、何年経つかはわからないがってえええええ!?」
驚いたのも無理はなかった、なんせ何年単位で特訓しないと習得することのできない属性系の魔術を目の前で使ったからだ
「どうなってんの…?これ…」
「それは俺が聞きたい」
と俺が言いそこでその日は別れた
後日、コウと凡のいる市街地に行くと2人で仲よさそうに飛んでいた…
飛行障害は実在している障害らしいですが
作中の設定とは違います




