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黒き世界  作者: 黒子龍介
魔道学校編
10/10

第10話剣の少女と竜と城

ヒロイン(?)登場させます

え?さんざん女キャラ出てたのに遅い?

細かいことは気にしないでください

振り返ると竜族の特徴のない少女がいた

金髪に徴発という探せばどこにでもいそうだが何かを感じるようだ

…でも一つ問題があった、その問題に気づき即座に後ろを向き返した

「…何?どうかしたの?」

「…うん聞きたいことは色々あるけどまず…」

そう言いかけさらに本題を言い放った

「なんで服着てないの!?」

そう、この謎の少女、服着てない…つまり全裸だった、しかもなにもないように平然としているこいつは一体なんなの!?というかなんで見知らぬ人物が城内部にいんの!?わけがわからないよ!

「とりあえず服を着てくれ!」と、とりあえずまずその辺にあった服を投げ渡して着てもらうように頼んだ

その少女が服を着てくれて落ち着きを取り戻してからやっと俺は後ろを振り向いた、どうやら謎の少女は服は着てれたらしい

「と、とりあえず本題の話をしよう」

色々と聞きたいことだらけではあるが、まず基本的な疑問を聞いてみることにした

「お前は誰だ?」

まあこれは聞くのは当たり前だ、城で見かけたこともない部外者な上に見た目からして竜族じゃない、そこも気になってくるがまず何者かを確かめる、これを知らないと全く始まらない

でも帰ってきたのは

「私は、剣だけど?」

という全く訳のわからない答えだった

「え?何?剣?何を言っているんだ?」

「今ので分からなかったの?」

という少し挑発的な返され方をして少しムッとしたがそれを抑えとりあえず冷静に少ない情報からの考えを整理してみる、この少女は自分を剣と言った、そして見た目から竜族でないのは確かだ、だとすると何かの事故でここにでもきてしまった?いやでもそんなことあるか?あー!もー!情報が足りなアアアアアい!

こんなことで混乱しているとあることに気がつく

ふと少女の方を振り向くと先ほどにはあったはずものがなくなっていたそれは、あの遺跡での剣だった

一体どこへ行ったのかと周りを探すが剣らしきものは一つも見つからない

「…何してるの?」と、剣を探す俺を見て少女は呆れている

「さっきまで立てかけて行った剣がなくなっているんだよ!」

「まだわからないの?鈍感な人ね」

「だーかーらー!行ってる意味がわからないんだって!それに…」


「お前は誰なんだよ!?」


「…?」

「なんでそんな『何行ってんだこいつ』みたいな顔してるの!?」

「ちょっと一旦落ちついt…」

「事態がどんどんややこしくなってくるああああああ!!!」

「だから一旦落ti…」

「キエエエエエエエエエエエエエ!!!」

「落ち着きなさああああい!!!」


叫んでいる最中の記憶がなぜか飛んでいるがそんなことよりも。謎の少女は先ほどのクールな口調から一変しキャラが崩壊してるようにしか見えない

「人の話を聞きなさいっての!」

「…あ、はい」

とりあえず落ちつき、その少女の話を聞くことにする

「まず、私のことについてね?」

「ア、ハイ」

さっきから言ってることがわからないと口出しをしようとしたがまた何か言われそうなのでやめた

「…なによ、そのなんか言いたそうな顔」

「お前は人の思考でも読めんのか」

「まあそれはそれとして…私はさっきから言ってるように剣よ」

「だからそれの意味が…」

「今からそれは説明してあげるから!」

「…ハイ」

もはやなにも言い返せない

「いった通り私は剣、名前はエクスよ」

「…エクス?」

エクス…なんかどこかで聞いたことのある気がする…、なんかの石にそんなことが書かれてような気がするような…

・・・

「あ!?」

「ようやく気付いたようね…」

「全く分からない!!」

「なんで!?」

「なんであそこまでヒント出してあげたのに気づいてくれないの!?」

「ごめん全くわかんない!」

なぜこの時これだけのヒントを出されて気づかなかったのかが全く分からない

「だったら答え出してあげるわよ!」

「ア、ハイ」

「私の名前はエクス!あの遺跡であんたが引っこ抜いた剣よ!」

「…は?」

エクス、この時に思い出したがあの遺跡の剣が刺さってた台座にそう書かれていた、…いや、でも

「いやいや、そんな自分を剣と言い張るか?普通」

「なんで私が自分のこと剣って言ってる変な人みたいになってるの!?」

「いや、だってそう言っているようにしか見えないし…信じてほしければ証拠を見せてもらわないと無理だな」

さっきからこの少女…いや、エクスは本当に言ってる意味がわからない。自分は剣であることを人に信じてもらおうだなんて言われても無理だろうし…大体この少女の種族すら分からないし…

とかなんとか考えているとエクスはすこし怒ったような表情になり

「そんなに言うなら証拠を見せてやるわよ!」

と言った瞬間、エクスの姿が突然よく見えなくなり、少しばかり光ったのか俺は目を少し閉じた

目を開けるとエクスの姿はなく、代わりに消えていた遺跡の剣があった

「…おかしいな…幻覚でも見てたか?」

と呑気に剣を拾い上げて先ほど起こったことを幻覚というと

『だーかーらー!この姿にもなったのにまだ気づかないの!?』

「うわぁ!?シャベッタア!?」

拾い上げた剣が急に喋り思わず放り投げてしまった。すると先ほどと同じことが起こり今度は剣が消えエクスが現れた。

「これでわかった?私はあんたが引っこ抜いた剣だってこと」

「…ウッソだろ」



それから少し時間をかけ揃った情報を整理する

このエクスという少女は俺が遺跡で手に入れた剣であり人と剣の姿に自由に変わることができるらしい

…信じがたいがこの目で見てしまった以上信じるしかない

「本当に信じられないな…」

「なに?まだ信じたくないの?」

「いやそうじゃなくて」

「ま、いいわ、それじゃあ私はこれで…」

「ちょっと待てお前」

どさくさに紛れてエクスがどこかに行こうとしてたのでとりあえず引き止めた

「…なによ、どこへ行こうと私の勝手でしょ?」

「いやちょっと待てそういうことじゃ…」

「私を使いこなすことができないような奴は私の使い手にふさわしくない、だから今ここから去るの、わかる?」

「いやだから話を…」

「まだわからないの!?あなたは私にふさわしくないって意味よ!」

「なんか色々失礼なこと言われたけど誤解だ!落ち着け!」

さっきから話そうとしていることがことごとくきられてしまう

「じゃあなに?わざわざひきとめる理由って」

「うん…まずその格好で外に出るな」

まず当たり前にこのエクスという少女、平気でサイズの合わない服を着てさらに竜族でもないのに外に出ようとした、こんな人物が街中歩いていたら普通にパニックになりかねない、とエクスに話すと

「そんなことなら変装なりなんなりすればいいでしょ?」と言い返される

「だとしても城の中どう通るんだよ!」

先ほど言ったことに加えさらに言ってしまえば城の中は少し前に言った通り部外者は立ち入りが禁じられている

というよりこんなところ誰かに見られたらヤバイ感じしか…

「さっきから声が私の部屋まで届いてるぞ!竜!」

ああああ!最悪のタイミングで父上きたアアアアア!どうする!?この状況どう説明つければいい!?

「ちちち父上!ここここれは色々とワケガアッテテテテテテ!」

「なんだ?新しい使用人の面接か何かか?」

「エッ」

いやなんでそう脳変換されるの?それよりツノも羽もないのになんでバレてないの?

なんなの?バカなの?父上バカなの?

と思って少し考えてからエクスの方向をむくと、エクスは俺が先程着てくれと言った服が丁度よく竜族の羽やツノが隠れる形で覆いかぶさっていた

あ、なるほどこれでバレてないのかってそれでも部外者判定受けるだろおおおお!

「いや何を言ってるの?私はモゴモゴ…」

エクスがそのことを思いっきり否定しようとしたので口を塞ぎ

「あ!はいそうですよ!少し人手が欲しいって言ってたところがあったので面接で残った人に説明してるんです!」

と必死に言ってしまったがこんなやつどのリストにも書かれてない、やばいこんなこと言わなきゃよかったあああ!

と脳内で叫んでいると

「なんだ、そんなことなら早く言えばよかったのに」

「…は?」

えっ、なんでこの人そんなすんなり信じたの?なんなの?、と思ったが何気に父上の顔がにやけていた

この人絶対わざと言ってる!自分の権力すごい使ってる!汚い!さすが竜王汚い!

「え?いやだから私はモゴモゴ…」

また否定しようとしたので必死に口を押さえ少し父上から離れ小声でエクスに言う

「お願いだからこの城で使用人になる人ってことにしてくれ!」

「え?なんでよ…」

「なんかよくわからんが使用人になってくれれば部外者扱いとかがなくなるらしいから言ってんの!」

「たとえ部外者と思われても逃げれば平気よ…」

「いや、この国はそう簡単に逃げられるようなもんじゃないし、あとお前、ここから出ても行くあてないだろ…」

「う…」

これにはエクスもぐうの音もでないだろう

「…わかったわよ…このことは聞いてやるわ…」

「ならよかった…」

「でも!仕事とかしてる時はあまり関わらないでよ!」

あ、仕事やる前提なんだ…

そう思いながらもエクスは父上に何らかの書類を渡され、それに色々となにかを書き込んでいる

だが途中で書類を書き込む手を休め、こちら側によってきた

「…ねえ…私姓名どうすればいい?」

「…は?そのまま書けば良いんじゃ…」

「私実は自分の姓名覚えてないの」

「それマジで言ってる?」

「ええ」

急にそんな無理難題言われても…まあ少しは考えてやるが…そんなことを考えても何も出てこない、あきらめかけた瞬間

「…リベリオン」

「え?」

「エクス・リベリオンってのはどうだ?」

この名前は俺の見たあの夢の中の戦場にいた俺が言った言葉だった

「ふーん…まあ、悪くないわね」

そう言ってエクスは書類の書き込みに戻り父上から合格をもらっていった

「それでは、仕事は明日の昼から」

そう父上は言うと客人用の部屋の鍵と制服を渡し去っていった

「それじゃ、今度こそ行くわね」

「わーったよ、エクス」

「…馴れ馴れしく名前で呼ばないでくれない?龍黒竜」

「な、なんでだよ!」

「今だけだと思うけど、エクス・リベリオンとなら呼んで良いわよ」

なんなんだこいつ…ムカつく…

「じゃ、私はこれで」

そう言うとエクスは俺の部屋から出て行った




「…んん」

眩しい光を浴びて俺は目が覚めた、すぐさま朝の準備を整え朝食を父上と取り部屋に戻った、この夏の間ほぼやることがないため俺は暇を持て余していた、最近起こったことで何もやる気が起きない、そう考えもう一眠りしようとした時

「竜様、いらっしゃいますか?」

使用人の声がして俺はハッとした

「いるぞ、入ってきてくれ」

「失礼します」

そう言うと使用人は部屋の中に入り何かを話し始める

「今日は竜様にご報告がありまして…」

「ん?なんだ?」

「竜様の側近の使用人が決まりました」

「ああ、前から言ってたやつか」

側近の使用人、それは兄にもいて父上にも何人かが付いているもの、それが俺の方にもつけると言う知らせは入学前から上がってはいたものの全く決まらず、俺はもうすでになかった話になっていたと思っていた

「…で、誰がなったんだ?」

「扉の前にいますので呼び出しますね」

そう言い扉の向こう側にいる使用人を呼び出す、そこにいたのは金色の挑発に白がかった肌の女性が見える

…ん?なんかこの特徴どこかで見た気が…

と思いが多を見ると使用人の顔は少しばかり赤くなっていた、この時点で察していたがこいつは…

「ご紹介します、こちらエクス・リベリオンという方です」

「…うっそお」

「それではエクス、側近は任せましたよたよ」

「は、…はい」

そう言い使用人は外へ出て行った

「…」

「…」



これがまさに、彼女との最悪の出会いだった


エクスみたいなヒロインが好きです

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