鈴木先輩と僕
よろしくお願いします。
「先輩!聞いてください!」
「………」
あの魔の時間であるテスト週間が終わり、テストがすべて返ってきた今日この頃。
そんな、6月の後半にさしかかったある日 テストが返ってきた。
テストの結果はめんどくさがりな先輩がわざわざ教えてくれたおかげからか今までとったテストの中で過去最高点となった。それを報告するため他のクラスよりいくらか長いHRが終わるとすぐさま先輩がいるであろう部室に向かった。
学校で一、二を争うほど薄暗い教室、第9選択室が僕が所属する部活「遊部」の部室である。
「遊部」とは、表向きにはとりあえず遊ぶ部活だと説 明されているが本当は好きなときに来て好きなときに帰る、簡単に言えば娯楽室を部室と言い張って 使っている部活?なのだ。
そんな部活の部長であるめんどくさがりな先輩もとい鈴木先輩は部室に来てみればいつも通りに机にへばりついていた。
「鈴木先輩!起きてくださいよ!!せーんーぱーいー!」
「うるさい。黙れ。消えろ。」
「酷い!それより聞いてくださいよ!!」
机から先輩を起き上がらせる。先輩は嫌々ながら起きて嫌そうな顔を隠しもしないで睨む。
「で、なんだ。ただ単にテストの点数が過去最高点だからってわざわざ見せに来たとかじゃないだろうな」
「何でわかるんですか!!!」
「お前がバカだからだ。そして、おまえの大嫌いな国語とみた。」
「正解です。」
お手上げだ。
やはり先輩は頭がいい。
「先輩、テストの結果はどうだったんですか?」
「なめるな、学年一位だ。」
「…ですよね~」
「俺は頭だけいいんだ。」
「運動神経もいいじゃないですか…授業に出ないだけで」
「それより見ろ。答案用紙の裏に暇だから描いたウミガメをはなまるもらった。」
「暇だからって…って、うまっ!!」
「すごいだろ」
「すごいですね。ぜひ、猫も描いてほしいです。」
「ねこ…」
「僕、猫目なんですよ、だから親近感というか」
「猫の方が頭良さそうだな」
「蹴りますよ」
ここでは出てきた登場人物を紹介します。
後輩:主人公。小説の語り手は基本こいつ。
見た目、成績へ平々凡々。最初はいつの間にか入れられていた部活だったがなんだかんだで居心地がいいため部活に馴染んでいる。
チャームポイントは猫目。
鈴木先輩:「遊部」部長。何をするにも幼なじみで親友の三好先輩に丸投げするほど面倒くさがり屋。成績だけ優秀。だが授業に出るのが面倒でいつも部室か保健室、まれに図書室にいる。絵が上手い。
肌が人より黒め。