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どちらの方が『悪』なのか

作者: 雪音

あるところに人相の悪い犯罪者がいました。

犯罪者は殺人犯でした。

犯罪者には誰もが羨むような美しい恋人がいました。

しかし、その恋人を失恋の恨みから殺そうとした男がいて、犯罪者はそれを止めるために男と取っ組み合いになりその結果、男が強く頭を打ってしまい死んでしまったので犯罪者になってしまったのです。

人相は悪いものの、とても心優しく誠実な犯罪者は、事故とはいえ殺してしまったと深く深く後悔してました。


ある日街で投票がありました。

犯罪者への刑罰を決めるための投票です。

投票するのは犯罪者の住んでいた街の人々で事件の概要を知らされていました。

犯罪者の恋人や、犯罪者の人柄を知る人々を始め刑罰を軽くする方に投票する人々もいました。

しかし、多くの人々は自分の失恋対象である美しい恋人を持つ犯罪者への醜い嫉妬や、犯罪者の人相が悪いという外面だけを見て心優しく誠実な内面を見ずに、犯罪者は凶悪で軽い刑罰だと刑務所から出てきた時に人を殺すかもしれないと思い込んで死刑に投票しました。

投票の結果、犯罪者は首を落とされました。


犯罪者は嫉妬した人々や、人間の内を見ずに外だけで判断する人々に殺されたのです。


犯罪者の恋人や犯罪者をよく知る人々は泣きました。


逆に犯罪者へ嫉妬していた人々や、彼を外面で判断して凶悪な人物だと思い込んだ人々は大喜びしました。




恋人を守るため、事故で人を殺し、そのことを悔やんだ『犯罪者』



嫉妬や外面で判断して、自分の意思で人を殺し、そのことを悔やむどころか喜び、正しいことをしたと思う『死刑に投票した人々』




どちらの方が人間として『悪』なのでしょうか。






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[気になる点] これは実際にあったことですか?エッセイというより寓話的だと感じました。 [一言] 投票で刑罰をきめるのが悪いです。
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