訪問者。
ブーブーブー
携帯が突然鳴り出した。
バイブにしていたので音は、出ていない。
いつもの定位置のベッドの横にある携帯を見ると、ライトが点滅している。
画面をタッチして、スライドロックを解除する。
ナンバーロックも解除した。
ありがちで、誰でも解除出来てしまう。自分の誕生日だ。
着信あり 7件
メッセージ 16件
大狩 泉馬
17:46 1件
大狩 泉馬
17:52 着信 1件
大狩 泉馬
17:55 1件
大狩 泉馬
、
、
、
全23件。
に、23件!?
ど、どうしたんだ!?
事件か!?それだったらヤバイな!
メッセージ見るより先に、電話した方がいいな。
ドンドンドンドン!
っ!?
「おい!滝島!生きてるか!?
俺!!泉馬様が会いにきてやったぞ!」
ジャストタイミングで泉馬が来た。
この空間が、少し名残惜しいと思ったが、何やら急用みたいなので、急いで扉へ向かった。
久しぶりに立ったような気がして、身体が少しよろけたが、軽度の立ち眩み程度で、その後は普通に歩けた。
扉を開けると大狩がコンビニ袋を片手に差し出して、
ん!
と、言って差し入れを渡された。
あ、「ありがとう。」素直な感謝の気持ちを述べた。
大狩は、ニコッとして、心配してる様な顔をした。
「なあ、滝島大丈夫だったかよ?」
ん?何が?嗚呼、具合か。
「具合なら、もう大丈夫だけど、、、。」
大狩の顔が、
『いや、違う。具合の事じゃない。』
と、なんだか言われてるみたいだった。
あ、まさか、支配人のセクハラ行為が広まってんのか?
うわ〜勘弁してくれよ。
もしかして、今日俺が休んでんの、あいつのせいとか、皆に思われてんの!?
なら、また、色々考えなければならない事が増えたな。
畜生。イライラして来た。
やはり、1度出るところに出ないといけないかな。
そう考えていて、あ、大狩がいるんだった。
そう思い出し、大狩に目をやる。
きょとんとした大狩が、
真剣な顔になって、
「お前、喰われなかったか?」
は?
何の話だ?
喰われなかったか?へ?何に?
そう言われて、己が知うるなかで、ある一つの出来事を思い出した。
ま、まさか!今、巷を騒がしているっ。
殺人ダニか!?
確か新聞やテレビでかなり取り上げられてたのを覚えている。
止めてくれ、本当に!あんなちっちゃいダニに噛まれて人間が死ぬんだぞ!?俺ぜってーやだよ!俺そんなんで死にたくないよ!
居るのか!?ここに!?殺人ダニさんがいるのか!?
真意を催促する顔をしたが、
顔を背けられてしまった。
目線は、下。
靴を見ていた。
ああ!やっぱり、そうゆう所に生息してるの!?もしかして、1匹だけじゃないとか!?
「片桐がいるんだろ?」
鋭い眼光で睨まれた。
切れ長の目が威圧感バリバリで怖いんだが、、、
あれ?もしかして殺人ダニさんの話じゃない?違った感じ?
なんだ〜、良かった!
俺は、大狩の鋭い視線を物ともせず、ホッとしたような顔をした。
「嗚呼、彩なら今頃夢の中だろう。すっごい間抜け面で寝てる。」
俺の勘違いだった事に安堵して、
俺は、笑いを含めて状況を伝えた。
いや、今となっても、本当に面白い。
他人と寝るなんて本当にいつ以来だろう。
俺は彩の行動を思い出してまた、笑った。
「、、、ッチ!」
え?あれ?今、貴方、舌打ちしました?どう言う意味が、あって、そんな、こ、、
「その間抜け面の顔拝みたいから、あがってもいい?」
え、あ、「はい、どうぞ、」
あっれー?なんか怒ってる?
今の言葉も少し命令に近かったんだけど、、、
疑問形で聴いているのに、
否定は、許さない。、とでも口から出てきそうな目をしている。
招き入れる様に、俺は横にずれた。
じゃ、入るね。と、言って、靴を脱ぎすて、そのまま真っ直ぐ部屋へ行った。
短い話声がしたが、内容までは、聴き取れない。
貰った差し入れを、冷蔵庫にいれて、俺も部屋へ戻った。
すると、ベッドでまだ夢の中にいるであろう。と思っていた彩が、ベッドの上で正座をしていた。
あれ?なんだ、起きたのか。
まぁあんなに扉をドンドン叩く音がしたら流石の彩も起きるか。
しかも、いつの間にか、服も着ているし。
彩が俺に気付いて、ニコッと「おはよう」と笑った。
、、、。
けど、この構図は、なんだ?
『彩が悪い事をして、お説教をくらっている』っと言う感じだ。
大狩も腕を前に組んで正座をしている彩を睨んでいるし、、、
両者とも無言のままだが、
これは、確実誰が見ても、
『お叱りを受けている図』である。
ん〜ん。要するに彩が何かをして、大狩が大層ご立腹だということか。
だから、合ったとき切迫詰まった様な顔をしてたのか、、、
扉をドンドン叩いた所をみると、かなり怒ってるみたいだな。
一体、何をしたんだ?
あげまして、おめでとうございます。
今年も、宜しくお願いします。
皆様、とうとう今年の始まりが来てしまいましたね。
一体いつまで起きているのやら。
困ったお嬢様、お坊ちゃん達だ。
皆様どうかお身体を壊す事のないよう、
もう、お休み下さいませ。
私めも、そろそろお暇いたします。
お休みなさい。
読んで頂き、ありがとうございます。