表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/15

嫉妬。


どこで出そうか…と思っていた先輩が出てきてくれました。

そして、なんと!?お○なも登場!?





へ?な、にが起きたの?


何か冷たい。

肩から腕、腹から足にかけて何やら得体の知れない液体がしたたっている。今、自分が置かれている状況をうまく理解する事が出来ない。

(あや)大狩(おおがり)がわたわたとしているのは、目の端で見えたが、

俺は、この状況を作り出した正体を知るよりも、この冷たい液体が何なのかを確かめる事に、すでに身体が動き出していた。



冷たい…。


何か、柑橘系(かんきつけい)?な匂いがする。



嗚呼…オレンジ…?


オレンジだな…


なら、これはオレンジジュースで間違えなさそうだ。



けど、何で当然オレンジジュースが上から…?



俺は、このオレンジジュースをぶっ掛けたであろう人物をゆっくりと見上げた。








、、、、、、、、ッ!!!???




え!?嘘だろ!?


何で!?まさかッ!?




この人ッーーーー!!


おおおおお、お、おおおッ……(おんな)ッ!?



何で女がここにッ!?






あ、あり得ない事が起きている。




た、確かに、普通の人であれば、別に女の人を見た所で、ここまでの反応はしないであろう。

ましてや世の中、男と女しかいないのだし、別にこのラーメン屋が女子禁制(じょしきんせい)な訳でも無いので、何らおかしい事でもない。





…が、俺は違う。




俺は今まで生きてきた人生で女(母親を除き)という人間に好かれたためし…と言うか、話しかけられた事すらも無い。

男からは好かれ、女からは嫌われる。

何か俺は他とは違う…みたいな…


(というか、自分で男から好かれるとか言うと気持ち悪いな…)






たが、それは、呪われていると言っていいほどだ。




俺にオレンジジュースをぶっ掛けた、大体(だいたい)20代女性は、凄く驚き、申し訳なさそうに手早く持っていたハンカチで拭いてくれている。


「ーーーーッ!?」

その行動に俺も驚き、勢い良く立ち上がった。俺は異性に触れた事も無ければ、触れられた事も無い。ましてや、こんな至近距離でなんてッ…!






…て、天変地異(てんぺんちい)前触(まえぶ)れかッ!?





…などと考えている時、その女性の隣りからっひょこっと、男が顔を出した。



髪の毛は金髪に近い茶髪。耳や首、手に至るまでキラキラと輝く装飾品。細身ながらも筋肉がありそうな身体。



嗚呼………。

一言で言うなら、チャラ男。…な、この人物。




かなりこちらにガンを飛ばして来ている。


このいかにもな態度…



そうか、この女性はこのチャラ男の恋人か…



、、、、、




何やら、よからぬ事が起きそうな予感…





「おい!てぇーーーめ……



うゎッ!殴られるッ!!



「う、わあーーー!!原田(はらだ)先輩ッ!!」




あれ?


痛くない…。と、言うか殴られてない…?

そして何やら突然、(あや)(さけ)び出した。



先輩?え?もしかして、彩の先輩なのか?



殴られると思っていたので、防御(ぼうぎょ)体勢のまま、俺の顔が疑問に思っている事に気が付いた彩が、「嗚呼…この人、同じ部署の先輩なんだよー」と答えてくれた。



んーーーん……

そう言えば、何処かで見たことがある?ような…?



「 あの…本当にすみませんでした…床の凹凸部分(おうとつぶぶん)(つまず)いてしまい…飲み物を… 」



「 あ、あの、いえ!いいです!大丈夫ですから! 」



「服、弁償(べんしょう)致します!」



「えーー!?い、いい!いいです!辞めて下さい!」



異性と話すのは久しぶり(初めて?)で、俺もかなりテンパり、両手を広げて幾度と無く左右に振った。首も、もげるのではないだろうか、と思うほど横に振っていた。



俺のあまりの拒絶(きょぜつ)に、「…でしたら、こちらをさせあげます」と、持っていた(かばん)の中から、黒箱を手にして、差し出された。

見るからに高級な物…開けてみると、まだ一度も使ってないであろうハンカチが入っていた。



男もの?え?これ…


「 これ、彼氏さんにあげるの、では? 」




「 ?? …あ!いえ、違います!シックな物が好きで…でもいいんです!ハンカチ集めが趣味みたいなモノなので、今日も買ってしまって……ですから、こちらは貴方に差し上げます。本当にすみません。お詫びとでも思って下さい。安物で申し訳ないのですが…」




ふと、持っている手元の物を見る。

………安物?

ははは、このお嬢さんは何を言ってるんだ。

俺みたいな庶民でも分かるこのエックスの様なマーク。


黒地に赤と白のライン。そして端にそっとあしらったロゴマーク。





、、、、、、、。






どう見ても、その名を世界に轟かす、高級ブランド品じゃねぇかよ!!


バシッ!!



おいおい、マジかよ…


このブランド、何もかもが目を見張るような値段なんだぞ!?


確かハンカチなんか、5万からとかざらだぞ!?



恐る恐る、彼女を見てみる。




彼女は既に視線を違う所へやっていた。















「原田さんどーしたんですかぁ〜?今日はやけに気合い入ってますねェ〜」


ニヤニヤと彩斗が言う。



「も・し・か・し・て!デートですかぁ〜??」



意地の悪い顔をして、先輩とやらをつついていた。







なにを言っているか聞こえないが、彩と先輩の様子が伺える。

………先程まで、俺がオレンジまみれになっても声一つかけもしない、わたわたとボケッーーと見てるしかない奴が急にいきがり始めると、ふつふつと怒りの様な物が込み上げてくる。



彩のこの…人を(いじく)る様な態度は、俺も何度か見たことがあるので、本気で張り倒したい気分になる。

それが、俺に向けられていなくとも、この気持ちは変わらないらしい。

先輩もいきなりのその態度にイライラ?が顔に出てきている。








「ゴツン!!!!!」




「い"っっったっッーーーーーー!!!」





見兼ねてついついやってしまった。


……一発殴っといてやったぜッ!!

と心の中でつぶやき、彩の先輩へもろにドヤ顔で親指を立てた。




少し驚いた様だったが、先輩も同じポーズをしてくれた。

が、何やら複雑な表情を浮かべていた。




彩は涙目で頭を押さえ、ひっどーい!!暴力的!!とか言ってきているが、とりあえず、いつもの光景に安堵する。






どうしてこんな気持ちになったのか、

後になってみれば気付けたものだ。






読んで頂き有難う御座います。

大変長らく音信不通にしてまして、すみません。

きっと「この人死んだな」と思われた方も多いかと思いますが、まだ生きてました。

いや、ほんと、社畜です。

仕事って楽しいよ!!(自己暗示)

まだまだ頑張りたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ