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イニシエからの絆  作者: 炎の剣製
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008話 『放たれた雷火』

光に続いて雷の力が目覚めます。


影が一体クリスの後ろに出現して迫っていた。


「ガアァァーーッ!!」

「クリスさん危ない!」


ドッ!


「す、鈴架ちゃん!」

「きゃぁーーっ!」


クリスは走ってきた鈴架に突き飛ばされ代わりに鈴架が影に飲みこまれてしまった。


「鈴架ちゃん! すぐに助けますね!」


クリスが助けようと影に駆けた瞬間、


バチッ…


「はっ!? ダメよ、クリスさん! 今、やつの体は放電を起こしているわ! もしかしたらこちらが触れた瞬間に鈴架ちゃんごと爆発しちゃうかもしれない、生半可な攻撃は危険よ…!」

「そんな…! 鈴架ちゃん、油断したわたくしのために…!」


クリスは後悔した。

そして捕まった鈴架の意識は、


「(…よ、よかった。クリスさん。でもまた捕まっちゃったな…。息が苦しくなってきて…このままじゃ…)」

『(あきらめちゃダメです!)』

「!?」


その時、女の子の声が頭に響いてきた。


パアァァ…!


「ガリウスさん! 鈴架ちゃんのお持ちになっている玉が光っています! もしかして…」

「そうね!(鈴架ちゃんのことを頼んだわ…『舞虎(マコ)』ちゃん…!)」



そして鈴架も精神の世界へと誘われてきた。


『ここは…?』

『諦めてはダメです!』

『あなたは…?』

『わたくしの名前は舞虎といいます。鈴架さん!お願いします…どうか諦めないでください!』


舞虎と名乗った少女は虎の耳をはやしていてメガネをかけていた。


『…で…でも私にはお姉ちゃんやクリスさんみたいな力はないし…』

『大丈夫です。わたくしが今から鈴架さんに力を託します。…だからその力を使ってこの魔物を打ち砕いてください!』

『はい、わかりました!』

『それと…後…お願いがあります』

『はい、なんですか?』

『姉さんを…! 舞架お姉ちゃんをどうか救ってあげてください!』


舞虎は泣きながら鈴架にそのことを伝えた。


『舞架…お姉ちゃん?』

『お願いしますね…』


そして舞虎の姿は薄れていった…。

鈴架は目を覚ます。


「はっ!…あっ…息が…!」

『(自分の眠っている力を…信じてください!)』

「…うん、わかりました。舞虎さん! それじゃいくよ!」


カッ!


「ワアァァァーー!!雷の力よ、私を守って! 爆雷陣!!」


ドーーンッ!


すると鈴架の体が雷の球体で覆われ、影の体内で爆発した!


「ギャッ!!」


そして鈴架は外へと飛び出してきた!


「鈴架ちゃん!」

「あなたも力に目覚めたのね」

「はい!…それよりも」


「…ギ…ギ………」


鈴架の力によって吹き飛ばされた影はしつこくも再生しようとしていた!


「あ…まだ生きていらっしゃるんですか!?」

「早くとどめを…!」

「大丈夫です。あいつは私にやらせてください!」

「…わかったわ!」

「ありがとうございます。それじゃいきます! 雷よ…私の手に集まって! ハアァァァ…!」


鈴架の掌に雷が集まって集束していく。


「金剛雷撃弾!! いってちょうだい!」


すると鈴架は雷の塊をまだ再生途中で動けないでいる影に放って、それは直撃した。

そして影は雷を吸収できずにそのまま破裂して消滅した。


「やったぁ!」

「やりましたね、鈴架ちゃん!」

「(光真さん…舞虎ちゃん…お二人に応えてくれてありがとう…)」


鈴架とクリスが喜んでいる中、ガリウスはまたしても力を貸してくれた彼の者達に感謝をしたのだった。

…そして時間が経ち真紅が目を覚ました。


「………ん…あれ? ガリウスさん?…どうして私の部屋に? それにクリスも…」

「あ、お姉ちゃん! やっと起きてくれたんだね! クリスさんはね、私が呼んでおいたんだよ」

「体調はどうですか? 真紅さん…?」

「うん…今はもう大丈夫みたい。それよりガリウスさんがここにいるっていうことはもしかしてまた…」

「…えぇ、今度はこの家に数体の影が襲ってきたのよ」

「本当ですか!? あ…でもクリスにそのことを話しても平気……もしかしてクリスも鈴架も私と同じ力を!」

「うん、私は舞虎さんから雷の力を…」

「わたくしは光真さんから聖なる光の力を授かりましたわ」

「それじゃクリスも玉をガリウスさんから貰ったの?」

「…いえ、玉がクリスさんに反応してひとりでにクリスさんの手に渡ったのよ。私も最初は驚いたわ…」

「はい、わたくしもガリウスさんが使った術を見るまではこの力に気づきませんでした」

「えぇ。あの術は本当は私ではなくて光真さんの術をお借りしただけでしたから…」

「それでですか…でもなんでわたくしや鈴架ちゃん、真紅さんがこのような力を使えるようになったのですか?」

「それは…」


ガリウスは口ごもる。まだ伝えていいかと悩んでいるかのようだ。


「教えてください、ガリウスさん! それに赤竜さんがいっていた舞架さんとは一体誰なんですか?」

「わたくしも知りたいですわ」

「私も! それに…舞虎さんにいたっては姉さんと言ってましたし」

「…わかりました。それではまずは三人のことについてお話します。皆さんのお持ちの玉を近づけてみてください」


そして三人はいわれた通りに玉を近づけた瞬間、共鳴を始めて玉から光が飛び出してきた!


「わぁ…きれいな光…」

「そうですわね…」

「あ、二人ともよく見て! 人のようなものが映ってきたわ!」


そしてそこには“赤竜”“光真”“舞虎”の映像が映った。


「この男の方が赤竜さん…」

「この人が…」

「そして背の高くて扇を持っている方が光真さん…」

「綺麗な人ですわねぇ…」

「そして最後に映っている少女が舞虎ちゃんよ」

「…かわいいね。でもこの人たちと私たちになんの関係が…?」

「話はまだ終わってないわよ?」

「ご…ごめんなさい…」

「それでね。あなた達が使える力は誰もが使えるわけじゃないのよ。…このいっている意味がわかる?」

「いえ…」


真紅達は分からないという表情をした。


「なら教えてあげるわ。あなた達三人はこの人たちの生まれ変わりなのよ」

「えっ!」

「う…うそ…!」

「本当なのですか?」

「…えぇ、本当よ。今から過去の皆さんのお話をしますね…」


するとガリウスは遠い過去の別世界、そして精霊界で起きたことについて語りだした。

それは様々な戦いの記録。

一人多いが十三人の十二支が闇の勢力と戦い続けていたという話を。

暮らし。笑い、悲しみ、他にも色々。

最後に闇の王と名乗るものによって連れ去られてしまった舞虎の姉である闇の巫女、舞架。

それを追うために転生という道を選んだ十三人の戦士達。

そして大体の話を聞いていた三人は目を丸くして驚いていた。


「すごいですわ! 昔には本当に精霊や悪魔、神様などが存在していたんですわね…!」

「えぇ。今ではほとんどが地上界に降りてこなくなって信じるものは数えるくらいしかいませんが…」

「う~ん…でもあんまり実感がわかないなぁ…。ねぇ、お姉ちゃん?」

「えぇ…私達が過去に世界を守るために戦った十二支の生まれ変わりだなんて…」

「…確かに聞いただけでは納得していただけないとは私も思うわ。

でも、あなた達は実際に“影”という魔物を万物の力を使って戦ったでしょ?…それに最近町で噂されている失踪事件の犯人はあいつらなの」

「えっ!?」

「奴らは人をさらって自分達の養分にしているのよ。それで私も何度も助けようと試みてはみたんだけど…場所が妨害電波みたいなもので遮断されて特定はできない。

…それにあなた達三人以外にもこの時代に転生しているはずの皆さんの気も未だに掴めないでいる……たぶんこれもさっき話した舞架ちゃんをさらった闇の王の仕業だと思うのよ」

『……』


そしてしばらく四人とも静かになった。


「…信じて…もらえたかしら?」

「全部とはいいませんが…ガリウスさんが嘘をついているとは思えません。だから私になにか協力できる事があれば力になりたいです! 二人はどう?」

「私もお姉ちゃんがそれでいいならどこまでもついていくよ!」

「はい! 真紅さんとなら変な魔物が出てきても恐くはありませんわ!」

「決まりね! ガリウスさん! 私達はいつでも協力しますからいつでも声をかけてください…! 赤竜さんや皆さんの代わりに舞架さんを救ってあげたいです!」

「でも…危険がともないますよ?」

「平気です! もうこの力がある以上見て見ぬふりはできないし…」

「こちらも匂いを知られてしまいましたのでいつ襲われるかもわかりませんから」

「あ、それならあなた達にいいものをあげます」


するとガリウスは何枚もの呪符とお守りを三人に渡した


「これは…?」

「魔除けの呪符とお守りよ!これを家に貼っておけば影達が近寄ってくることはないわ。もう既にこの家には貼っておいたわ。後、お守りも同じ効果よ。………でも本当に真紅さんは赤竜さんに似ていますね」

「え…私が、ですか?」

「えぇ、十二支のリーダーだった赤竜さんと同じでみんなをまとめあげ引っ張っていく素質を持っているわ」

「そ、そうかな…?」

「そうです! お姉ちゃんは本当に凄いんですから!」

「そうですね。とても優しいですし人当たりもよいですし…それになんといっても可愛いですから~!」

「ねぇ~!」

「ちょ、ちょっと二人ともぉ~…」


鈴架とクリスの言葉に真紅は顔を赤くする。


「ふふふっ…頼もしいわね。それじゃ私はそろそろお母さまが起きるかもしれないからいくわね」

「あ、あのガリウスさん…!今度はどこで会えますか?」

「…“すぐ”に会えるわ。それじゃ」


そしてガリウスは闇の中に消えていった…。


「ガリウスさん…」

「そういえばガリウスさんのことについては何にも聞きませんでしたね、クリスさん?」

「そうですわね? 話から察しますとガリウスさんも一緒に戦ったようですのにまだあんなにお若いですしね」

「むぅ、謎ですね…」



そしてちょっとしてクリスも帰っていき、翌日になった。



◆◇―――――――――◇◆



4/19日(月)



朝、琴美が真紅が学校に行くと言いだして焦っていた。


「ちょっと真紅! まだ怪我が治っていないのに学校なんていって大丈夫!?」

「うん!さすがに今日は部活は休もうと思うけどもう体は平気だから心配しないで!!」

「それじゃせめて送りは一緒にいきましょ! 朝練も休むんでしょ?」

「う、うん…」

「それじゃお姉ちゃん、私は朝練いくからお先にね! いってきま~す!」

「いってらっしゃい!」


学校まで琴美に送ってもらい真紅が教室につくとさっそく同じクラスの女子が駆け寄ってきた。


「辰宮さん! 変なストーカーに襲われたって本当なの!?」

「え? だ、誰に聞いたの?」

「辰宮さんが朝練にいなかったので妹さんに聞いたら教えてくれました!…傷、大丈夫ですか?」

「え…えぇ、大丈夫よ。(鈴架、皆に問い詰められたのね…)」

「よかったですぅ…」

「でも辰宮さん達を襲うなんてなんて奴らなの!」

「そうですね!」

「今度から気をつけてくださいね…?」

「う、うん…」


その時、放送が入り全校朝会の知らせがあり生徒は全員体育館に集まった。


「あ、お姉ちゃんにクリスさん!」

「お早うございます、鈴架ちゃん」

「お早うございます」

「それでなにかあったの? もしかして先生達にもう私達が襲われたことが知られちゃったのかな?」

「わからない…。でもたぶんそうだと思うよ」


そして朝の朝会が始まったが校長が話されたのは真紅達の事ではなく、保健の美波先生が妊娠の為に入院するという話だった。


「(よ、よかった…)」

「えー…それともう一つお知らせがあります。ご入院された美波先生の変わりに臨時で一年の間ですが保健の顧問を勤めてくれる先生が来てくれました。さ、入ってきてください」

「はい。『ソレイユ・カシウス』といいます。短い間ですがよろしくお願いします」

「(あ、あれ…?)」

「(あの御方は…?)」

「(どこがて…?)」


するとソレイユは一瞬三人のほうを向いて目線を飛ばしてきた。


「(あ、もしかしてガリウスさん!)」


そして三人は朝会が終わった後、すぐにソレイユのところへとむかった。


「ガリウスさん!」

「ダメでしょ? 学校ではソレイユで呼んでちょうだいね?」

「それじゃやっぱり!」

「ガリウスさんなのですね!」

「えぇ、改めてこれからもよろしくね。三人とも!」

「はい!」




――to be continued.


舞虎は虎耳メガネっ娘です。

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