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イニシエからの絆  作者: 炎の剣製
58/71

058話 『追い詰められる雫達』

戦いは拮抗しているかと思いきや…。





地下、排水トンネルにて、



バシャバシャバシャッ…


「ひぃ…ひぃ…!」

「待つのよっ!」


そこは地下の排水トンネル、壕蔵は必死になって雫達から逃げていた。


「あたしの足から逃げられると思って?」


ダダダダダッ!


そして雫が壕蔵の襟を掴もうとした瞬間、


「はっ!?」

「雫さん危ないです!」


雫はとっさに身を反転させその場から後退した。

そして雫がいた場所にはいくつもの氷の剣が突き刺さっていた。それを間近にいた壕蔵は腰を抜かし倒れていた。


「少々手荒なお助けをしたことをお許しください、獄寺殿…」

「おー! 氷獅子殿か!」

「獄寺殿はここで待っていてください…すぐに片付けますよ。ふふふ…」

「華氷!」

「今は氷月ですよ。できればその名で呼んでもらいたいものですね? ふふふ…それに一緒にいる娘、おまえが付いているということは…“奴”の生まれ変わりですね? それもまだ覚醒前の…」

「くっ…!」

「それがどうしたというの? それでもあたしは戦うわよ!」

「くくく…奴と違い暗い部分がないようですね?…それもまた、いいでしょう…。それならあの時のようにしてやられる前にすぐに片付けてあげましょう! Sword of ice countless at appearance…」


シュンッ!


そして氷月は呪文を唱え両手に氷の剣を構築し切り掛かってきた。


「それに当たるわけにはいかないわ! 輝羽さん、お願いするわ!」

「任せてください! ガアァァァアッ!!」


ズワアァァッ!


輝羽の叫びとともに口から吹雪が巻き起こり衝撃となって氷月を襲った。


「The shield of the ice which keeps self…!」


すると氷の盾が出現し衝撃を受けとめ粉々に砕けた。

だがそのすきに背後に回っていた雫が氷月に蹴りかかった。


「やあぁっ!」


ズガッ!


「ぐっ…やはり足技ですか!」

「華氷…どういうつもりですか!?」

「…なにがですか?」

「今のおまえには前ほどの強さを感じない…それになぜ詠唱をする必要がある! おまえなら無詠唱ですべて使えるでしょう!?」

「ふ、ふふふ…さすがですね。…いや、ちょっとしたトラブルがありまして力が激減してしまったんですよ」

「トラブル? 激減…?」

「いや、しかしそれでもわたくしはあなた達以上に強いですよ?はっ!」


ガキンッ!


「わっ!」


氷月は剣で雫を弾くがなんとか鉄鋼をはめている腕で防いだため怪我はなかった。

が、すかさず氷月は詠唱を開始した。


「Arrow of ice countless at appearance And pierce…!」


すると無数の巨大なつららが出現した。


「…いきなさい!」


ビシュビシュビシュビシュ…!


「「っっ…!!」」


ドドドドドドドドッ…!



雫達が苦戦を強いられている時、ニーグは…



◆◇―――――――――◇◆



そこではニーグと滅がお互い武器を交差させながら打ち合いをしていた。


「風よ、グランドクラブに宿れ! 必殺! エアーハンマーーーッ!!」

「っく…!」


滅はすんでのとこでニーグの棍棒を受けとめたが、足を地面に沈めた。


「…おまえ、この力…人間ではないな?」

「それはお互い様なんだな! おりゃっ!」


ブオンッ!

そしてニーグはその巨体に似合わず素早い振りをし横から滅を殴りかかった。

滅は刀を横にしてそれから横に飛び、攻撃は当たったもののニーグの力はかなり緩和されてろくにダメージを与えていなかったようだ。


「やるな…揺るがす衝撃よ! ならばこちらも力を出し惜しむことはないな…!」

「なっ! 全力ではないのか!?」

「まだ、な…まずはあれだな。出でよ、漆黒の刄! 鋼鉄魔斬剣!」


ズオオッ!


すると滅の刀、断絶刀から黒く煌めく2mくらいの秦の『斬鉄光魔剣』と対になっている鋼鉄魔斬剣を出現させた。


「それがおまえの本気か…なら俺っちも手荒に行かせてもらうぞ! フレイジングバースト!!」


すると突如ニーグの体を炎が覆いそのまま突撃した。


「特攻か…いいだろう! 受けて立つ! 鋼鉄魔斬剣! 黒残衝!!」


滅は鋼鉄魔斬剣を振りかぶり横なぶりに剣を構えニーグを切り裂こうとした。

だがニーグは突然急停止し思い切り地面に足を叩きつけた。すると滅の目の前に何層にもなっている岩石が出現し剣を止めた。


「むっ!?」

「今なんだな!バーニングソニック・パンチッ!!」


ズガアァァアンッ!


「っ! ぐあっ!」


砕けた岩石はそのまま滅を襲い、そして岩石の山に閉じ込めた。


「…はぁ、はぁ…やったんだな。それじゃ早く速水達を追うんだな…」


だが、次の瞬間岩石の山がすごい轟音とともに粉々に砕け散った。


「………」

「なんてやつなんだな…!」


滅は自らの体から発する斬撃ですべての岩を粉々に砕いてしまったのだ。


「…どこにいくつもりだ? この程度の障害などどうということはないぞ?」

「そのようなんだな…!」

「…おまえの力を認めよう。お礼というには不粋だがいいものを見せてやる!」

「なに!?」

「The ghosts who lurk in a shadow by appearance…」


滅は詠唱を開始した。


「嫌な予感がするんだな! 早く止めるぞ!」

「Those who promised revenge・・・Set the hate free!」


ズンッ!

ニーグが詠唱を止めようとして走りだしたが間に合わず滅は詠唱を唱え終えてしまった。

そして滅のまわりを黒い煙が覆い侵入を遮断した。


「な、なにがおこるんだな…?」


ニーグはなにが起こるかわからないがために完全に防御の態勢をとっていた。

すると黒煙の中から突如、黒い鎌が回転しながら飛んできたのだ。


「!? うおっ!!」


ガシンッ!

シュンシュンシュン…


そして鎌は回転をしながら黒煙の中へと戻っていった…


「くくくっ…」

「(な、なんなんだな!?奴はさっきまで刀を持っていた…なのになんで鎌が…)」


シャーーッ!


「!?」


時間を置かず次は黒色の十本の爪が伸びてきた。


「くそっ!」


ガッ!

ニーグは武器で防いだ。しかし武器の棍棒が木で出来ていたため何本か刺さってしまっている。そこに、


「win popularity by thunder and lightning!」


バリバリバリッ!


「ガアァァアアッ!!?」

突如爪を通してニーグの体に強烈な電撃が走った。


「ぐうぅっ!ウガァッ!!」


ガキィーンッ!


ニーグはもう片方の手で爪を叩きわった。


「ふぅ、ふぅ…なんなんだな一体! いいかげんそんな煙の中で隠れていないで正正堂堂と戦うんだな!!」

「………」

「おまえはそんな汚い手を使うのが本心なのか!?どうなんだな!!」


そして、辺りが静まり返る頃を見計らったかのように滅は喋りだした…


「…そうだな。確かにこのやり方は我の戦いに反する…時間稼ぎと言われたが、いいだろう。相手をしてやる…! 煙よ、晴れよ!」


ズワァアアッ!

滅は煙を晴らすと中からもとの刀だけを持って歩いてきた。


「なっ! 先程の鎌や爪の武器はどうしたんだな!?」

「…先程のか?いいだろう、見せてやる…it can be exchanged a sword and come out and come out a scythe.」


ブォンッ!


滅は詠唱を唱え刀を消し、また詠唱を開始して大鎌を出現させた。


ジャキッ!


「これでいいだろう…ではいくぞ!」

「!(武器を変えた! 油断できないぞ!)」

「考えている隙は与えないぞ…!」


すると滅の動きが武器が変化したことによりスピードが格段に上昇している。


「フッ!」

「グッ!」


ガンッ!ギリリリリッ!


「はっ! 受けよ! 風牙一閃!」


シャンッ!

すると滅が鎌を振った瞬間、風の刄がニーグを襲った。


「ぐっ…震動拳法! ソニック・バーニング! オラララララッ!!」


ニーグの炎の拳の連打で風の刄を吹き飛ばした。

だが滅は次々と風の刄を発生させニーグはそれを砕く…それが永遠と繰り返されようかと思われたが、突如滅は攻撃をやめて、一歩引き下がった。

「…?」

「…なかなかやるな。ならば次は! Conversion, the nail of thunder…」


ブンッ!


滅は今度は先程ニーグを痺れさせた雷の爪を両腕に出現させた。


「今度はこれで行かせてもらう! 伸びろ、十の爪…! 必殺! 雷十爪!!」


そして雷を帯びた十の爪がニーグに襲い掛かった。ニーグはそれを拳を振動させすべてを砕いた。


「次々と武器を変えて…やっかいな奴なんだな!」

「まだまだいくぞ! 断絶刀!」


シュアァアッ!


また滅は刀を出現させ鞘から抜き放ち仕掛けてきた。これではキリがないと判断したニーグは自分の最大限の大技を繰り出そうと考えていた!


「はあぁっ!」

「どりゃっ!」


ガキンッ!


「斬撃刃!!」

「!? うおーーーっ!!」


ニーグは滅の刀を防いだがそれはおとりで体から斬撃を放ちニーグの体を切り裂いた。


「う…ぐっ…」

「…なかなか楽しめたぞ。だがこれで終わりにさせてもらう…我とここまで戦った証に名だけは覚えといてやるぞ、橋本ニーグ…」

「…早とちり、は…いけないんだな! まだ…やれるぞ!」

「その体でなにをするつもりかは知れないがこれで、終わりだ…!」


滅が刀をニーグの首に振り下ろしたその瞬間、


「リミッター解除!!」


カッ!


「な、なに…!?」


突如、ニーグの体から閃光が走り滅を壁へと吹き飛ばした。

そして滅が目を開けた瞬間、ニーグの姿は二倍以上の巨体に膨れ上がっていた…!



「…これが俺っちの真の姿なんだな」

「…なるほど。人外とは思ってはいたが『巨人族』だったとはな…!」

「こうなったら最後、力の制御は聞かないんだな! 覚悟するんだな! 震動拳法!」


するとニーグはその巨体でありえないジャンプをし、滅の頭上まで飛ぶとそのまま重力に任せ風の力も後押ししながら襲い掛かった。


「S・B!!ソニック・ブーム!!!」

「……!!」

「このまま潰れてしまうんだな!!」

「………」


ニーグの勝利宣言が出たが、滅は薄く笑うのだった。



◆◇―――――――――◇◆



ズドオーーーッ!!


氷月が雫達に氷の矢をくらわした直後、すごい音とともに周りすべてが揺れた!…おそらくニーグのダイブが決まったのだろう…?


「何だこの音は…!?」

「…屋敷の方からですね? 滅の奴めがやりすぎているようですね…」

「そんなことはこの際いい! 壊れたものはまた直せばいいことだ! それより奴らはちゃんと仕留めたんだろうな!?」

「さぁ…? それは煙が晴れてみなければ…」


そして少しずつ煙が晴れてくるとそこには全力で氷のバリアを展開している輝羽の姿があった。だがそのために輝羽はもう息が絶え絶えだった。


「ほぅ…よくあれだけの攻撃を防ぎきりましたね?」

「「………」」

「なにもしては来ないという事は…もう力もろくに残っていませんね…? ではとどめを指すといたしましょうか?」


氷月は二人に向かって剣を構えだした。


「…雫さん」

「なに、輝羽さん…? いやな話だったら聞きたくないわよ…?」

「えぇ…まさにいやな話ですね…。今からわたくしがおとりになります。ですからそのうちに雫さんは…」

「いや…いやよ! 輝羽さんを見捨てることなんてあたしにはできないわ! それにあたしのもう一つの心もあたしと同じことを言っているわ!」

「氷牙さんが…わたくしは幸せ者ですね。今ではお二人ともに心配をしていただけるなんて…しかしここはわたくしに任せてください! グウゥゥッ…ガァアアーーーッ!!」

「輝羽さん!!」


「瞬朧氷牙!零ドライブ!!(力をかしてくれ、零…!)」


輝羽はかつて華氷によって殺された兄の零の事を思いながらすさまじい冷気を身に纏って突撃した。


「捨て身ですか…いいでしょう!はぁっ!!」


シュンシュンッ!


氷月は何本か氷の剣を飛ばした。


「こんなもの!」


ガンガンッ!


輝羽は剣を氷の嵐で弾き、さらに距離を縮めた。


「まだいきますよ!とおっ!!」


ガァンッ!


そして二人は激突して衝撃が巻き起こった。


「グウゥゥッ!!」

「……、なかなかいい攻撃ですね」

「なに!?」

「だがお前の兄、『零』と同じくまだまだ詰めが甘いな!」


グサグサッ!


「な、に……!?」

「輝羽さん!!」

「先程…放った剣か…!」

「その通りですよ! ふっ!」


ドカッ!


「ガアァァ…!」


ズザァッ!

氷月は深傷の輝羽に思い切り蹴りをかましてそのまま雫のもとへと吹き飛んだ…


「輝羽さん! 輝羽さん!! しっかりしてよ!!」

「雫、さん…逃げ…」


すると少しずつ輝羽の体が砕けてきた…。


「あ…! そんな、…いけないわ輝羽さん!!」



◆◇―――――――――◇◆



その頃、ガリウスの部屋で、


カァァァア…。


「これは! 氷牙さんの『絶氷(ぜっしょう)宝玉(ほうぎょく)』が!」

『(あなたは死なせはしない…!)』


バシュッ!


宝玉が光りだし宙を浮いた瞬間、消えてしまった…。


「……、消えた…」


ガリウスは呆然と呟くのだった。




――to be continued.


ニーグの攻撃は決まったのか?

そして追い詰められてしまう雫と輝羽。果たして解決策は。

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