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イニシエからの絆  作者: 炎の剣製
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029話 『第二の目覚めと謎の銃声』

今回新キャラの登場です。



その頃、二人は星林町にある臨海公園にきていた。そこではボランティア活動のリーダーがマイクを片手に町人の人々に説明をしているところであった。


「えー…それでは今より星林町の月に一回のボランティアゴミ拾い活動を開始いたします。各担当場所のリーダーの指示に従って今日一日頑張ってお掃除をいたしましょう」

「それじゃお姉ちゃんはじめよっか!」

「そうね!」


二人がやり始めようとしたその時に、


「真紅お姉さーん! 鈴架お姉さーん!」


一人の少年が二人のところへと走ってきた。


「あ、睦月くん!」


彼は、『星崎(ほしざき)睦月(むつき)』。

生まれた月は11/27の蠍座。

髪は茶色で後ろの髪が長いため紐で縛っている。

『聖梁中学』に通う衛巳とは同じ学年の15歳の中学三年生の男の子だ。

性格は結構知的で控えめだが明るく誰とでも仲良くなれるタイプだ。

ちなみにあだ名は『むー』。


「お久しぶりです。真紅お姉さん、鈴架お姉さん」

「久しぶり、むーくん!…あれ? 今日はさーちゃんはいないの?」

彩夜(さよ)、ですか…? はい、今日は家の骨董品店の手伝いをするといっていたので残念ながら来ていません」

「ねぇ鈴架、彩夜ちゃんて…?」

「え? あ、ああ! そうだったね。お姉ちゃん会ったことなかったもんね! 彩夜ちゃんていうのはね、本名は『闇堂(あんどう)彩夜(さよ)』ちゃんていってむーくんの一つ下の幼なじみなんだよ」

「え、そうなの? 睦月くん?」

「そうですよ。小さい頃からいつもひっついてきて言うなれば妹のような存在です」

「…ふ~ん、睦月くんにそんな子がいたのね」

「いつも泣きながら追い掛けてくるんですが…今日は物寂しいものを感じます」


そう言って睦月は笑う。


「(…ねぇ鈴架? もしかして睦月くんは…)」

「(うん! でもねぇ…お互い控えめな性格かな…? そのせいでただの幼なじみの関係で止まっちゃってるの…)」

「(そうなの…)」


二人がひそひそと会話をしている中で睦月が気づいたようで二人に話しかけた。


「…? それより早く始めましょう」

「あ、そうだね」

「えぇ」


それから三人は他の人員の人と一緒になってゴミ拾いを続けた。

…そしてお昼過ぎになり、


「ふぅ…けっこう集まったね」

「そうね」

「じゃそろそろ休憩にしますか?」

「そうだね!」

「それじゃ何か飲み物を買ってきます。お姉さん達はなにがいいですか? おごりますよ」

「え…い、いいよ! ねぇ鈴架?」

「うんうん! むーくんに迷惑かけちゃうよ!」

「俺の家のことですか…? それなら心配しないでください。俺自身今はそれほどお金には困ってませんから」

「でも睦月くんも自分のお金でなにか買いたいんじゃないの…?」

「ははは…ジュースくらいならお安い御用ですよ。それより相変わらず真紅お姉さんは心配性なんですね」

「だってぇ…」

「平気です!なんでも好きなものをいってください」

「そう。それじゃ私はポカリでいいよ、むーくん」

「それじゃ私も同じので…無理しちゃダメだよ? 睦月くん」

「はいはい、わかってますよ。それじゃ買ってきますから少し待っててください」


そうして睦月はジュースを買いにいった。


「…睦月くん。本当に無理してないかな…?」

「むーくんのお母さんの『菖蒲(あやめ)』おばさんも今はなんとか銭湯を経営できてるけどやっぱり色々つらいよね…」

「うん…」


二人が話をしていたその時、突如として邪気が発生しだし紫の光が迫ってくる。


「「!?」」

「お姉ちゃん!」

「えぇ、時空閉鎖広域結界…!」

「ど、どうしよう!?」

「鈴架落ち着いて! ガリウスさんの言葉を思い出してみて!」

「う、うん…」


そして二人はガリウスの言葉を頭に思い浮べた…。


『…もし時空閉鎖広域結界が発動したらすぐに解咒をしてください。

この結界は力なきものを封じる効果があります。

ですがなんらかの特殊な能力をお持ちの方ならばそれらは無効となります。

ですが気を付けてください…結界が発動し閉じ込められたら外からの助けは望めないことを覚悟しておいてください…!』


と、以前に教えられていたのだ。


「…そうだったね。それじゃいくよお姉ちゃん!」

「うん!」

「「解咒!!」」


そして時空閉鎖広域結界が二人を呑み込んだ。

そして二人は恐る恐る目を開くと、


「成功…?」

「…したみたいだね、お姉ちゃん!」

「うん! それじゃ来豪を探しましょう!」


そして二人は来豪を探し始めようとした瞬間、なにかを打ち出すような音が響いてくる。


「はっ!? きゃっ!」


突如真紅目がけて球状の物体が迫ってきたため、とっさに避けた。


「お姉ちゃん! 大丈夫!?」

「う、うん…なんとか避けれたわ。でも突然なに…?」


見てみるとなにかが落ちた地面はまるで火事がおきた後かのように焼け焦げていた…。


「なに、これ…? あ、お姉ちゃん上を見て!」


そして二人は上を見上げるとそこには来豪と今までの影・瞬影とは違い、体から炎が吹き出している新種の影が二、三体空に浮かんでいた。


「はっはっは!どうだ俺様の新しい影『爆影(ばくえい)』の炎の味は!!」

「爆影…! 炎の属性を持った影!」

「そうだぜ! 同じ炎を使うてめぇにとっては戦いづれぇ相手だろうな!」

「確かにそうだけれど…負けるわけにはいかないわ! 鈴架、いくわよ!」

「うん!」

「おうおう! やる気だなぁ…なら遠慮はしねぇ! いけ、爆影ども!!」

「バアアアアッ!」


爆影が二人めがけて駆けてきた。

真紅は迎え撃つために、


「はああぁっ! 瞬炎拳!!」


爆影に殴りかかったがやはり炎の攻撃は爆影には効かず逆に吸収されてしまった。


「ガァ?」

「そんな…!」

「がははっ! そんなパンチが効くもんか! やれ! 爆影!!」

「ガァッ!」

「あぐっ!?」

「お姉ちゃん!」


真紅は胸に攻撃を受けて吹っ飛ばされてしまった。


「くぅっ…!」

「お姉ちゃん!」


鈴架が真紅のところへ走ったが鈴架の周りに爆影が取り囲んだ。


「グウゥ…!」

「お前達…! 私の邪魔をするなーーーっ!! わあぁぁーーー!!」


すると鈴架の手に雷が収束してなにかの形になっていって、


「ぬっ…!?」

「…受けなさい! 金剛雷神戟!!」


それは斧の形となって鈴架が怒りとともに腕を振り下ろした瞬間、爆影を真っ二つにした。


「ギャッ!」

「お姉ちゃん! 平気…!?」


そして鈴架は真紅に駆け寄り抱き起こす。


「う、うん…それより鈴架」

「なに…?」

「少しばかり後残り2体の爆影を引き付けておいてくれない…?」

「…い、いいけどどうするつもりなの? お姉ちゃん?」

「うん。私の炎の力が奴らより劣るなら奴ら以上の炎をぶつければ倒せるかもしれない…! だから鈴架は一瞬のスキを狙って爆雷陣で私の一直線上にあの2体を閉じ込めて!」

「わかった。でも今まで以上なんてそんな力…出せるの…?」

「やってみるわ! だからお願い…!」


鈴架は少し考えた後、


「うん。でも無茶したら私怒るからね…?」

「うん、頑張るわ!」

「それじゃいくね!」

「お願い! はあぁぁぁ…」


そして鈴架が突っ込むと同時に真紅は力を練り始めた。


「ん!? あいつなにかする気だぞ! 止めるんだ爆影!」

「ガウッ!」

「お姉ちゃんの邪魔はさせない! 雷撃パンチ!」

「グガッ!」


雷のこもった拳をもらい爆影は吹き飛ばされる。


「ちっ!」


それで来豪は舌打ちをする。


「(…まだ、爆影の炎に比べたら弱い。もっと…もっと私に力を…!)」


その時、


『(十二支の紋章の力を発動するんだ!)』

「(その声は赤竜さん!?)」



真紅の意識は精神世界へと連れてかれた。

そして目の前には赤竜が立っていて、


『そうだ。紋章の力を使えばより今までより強い力が使えるようになる…俺の魂の半身の『紅炎(こうえん)宝玉(ほうぎょく)』に力を委ねるんだ…!』

『はい、わかりました!』

『しかし力の使い方には気を付けるんだ…紋章の力は絶大、力を使い果たすこともある。そしてもし使い方を誤ればそれこそ大惨事にもなってしまうからな…?』

『はい! かならずこの力を善き方向に使います!』

『頼んだぞ!』


…そして、


「今よ! 爆雷陣!!」

「ガッ!?」


鈴架の放った爆雷陣によって雷の檻に閉じ込められる爆影。


「なっ!?」

「今だよ、お姉ちゃん!」

「………」


しかし真紅は黙ったまんまでいた。


「お姉ちゃん…?」

「紅炎の宝玉よ…私に力を…!」


すると突如、真紅の目が朱色に染まりひたいに『辰』の紋章が浮かび上がった。


「えっ!? お姉ちゃんの目が朱色に…! それにあのひたいにある紋章みないなものは一体なに!?」


鈴架が驚いているのをよそに真紅は、


「必殺! 炎舞――…翔竜突きーーー!!」


すると真紅は体の全身に炎を纏って爆影に突撃した! するとその真紅を包む爆炎が龍の形へと姿を変えてあっという間に爆影を呑み込んで龍のオーラが噛み砕いてしまった。


「す、すごい…!」

「………」


鈴架はその力に驚きの声を上げて、来豪に至っては目を見開いて絶句していた。

そして真紅は爆影を砕いた後、地を削りながら速度を軽減させて地面に降り立った…。


シュゥゥゥ…


力を放出した後のために真紅の体から蒸気が上がっていた。


「…はぁ…はぁ…」


だが真紅は術を放った後に目の色がもとに戻っていき、それと同時に体の異変に気付いた。


「(なに…? もしかしてまだ力を使いこなせていないから…? ちょっと…立っているのが…つら、い…)」


そして真紅は苦悶の表情をしながらその場に倒れてしまった。


「はぁはぁ…」


息も荒いためにかなりの消耗をしている事が伺える。


「お、お姉ちゃん!!」

「はぁっははは! すげぇ力の入った技だったがまだ使いこなせてねぇみてぇだな! 今なら…やれるぜ!! いけ、影共!!」

「ギッ!」


現れた影は倒れている真紅に飛び掛かった。


「お姉ちゃんをやらせるもんか!」

「瞬影!!」


すると来豪の呼び声とともに鈴架の目の前に数体の瞬影が姿を現した。


「えっ!? いつのまに!?」

「後のことも考えて配置させておいたのさ! 邪魔はさせねぇぜ!!」

「そんな…!」

「ガァッ!」

「まず…一人!」

「お姉ちゃーーーんっ!!」


鈴架は思い切り叫んだ!だがその時、


ダンダンダンダンッ!


突然銃声が響いてくる。

それらは影に命中していき、


「ギャァッ!」

「ブエァッ!?」

「え…?」

「…な、に…銃声?」


ダンダンダンダン…!


さらに銃声が響いてきて影は一網打尽にされていく。


「ブホァッ!」

「ゲバァッ!」


謎の銃声とともに真紅に飛び掛かっていった影はすべて消滅し、瞬時に鈴架の目の前にいた瞬影にも直撃し消滅してしまった。


「いったいなんなの…? あ! そんなことよりお姉ちゃん!」


鈴架は邪魔者がいなくなったのでまだ地面に横になっている真紅に駆け寄った。

来豪はというと、


「な、なななにが起こった!? 新手か! 出てきやがれ!!」


「(ふぅ…やれやれ…)」


ガチャッ、ガチャン!

その謎の狙撃者は即座に新しい玉をホルダーにセットし来豪へと放った。


ズドンズドンズドンッ!

ビスビスビスッ!


「ガアッ!? ヂグジョオーーーッ!! ガバッ!!(チッ…! しょうがねぇ、ここは撤退するしかねぇ!)」


すると来豪は深手を負いながらも影に逃れて撤退した…。


「(…逃げましたか。それより無事でよかったですね…“真紅お姉さん”…)」


すると謎の狙撃者はその場から姿を消した。そして来豪がいなくなったために時空閉鎖広域結界が解けて消えていき止まっていた時間が動きだした。

そしてそこに、


「真紅お姉さん、鈴架お姉さんジュース買ってきましたよって…どうしたんですか!? 真紅お姉さん!」

「あ! ちょ、ちょっと貧血で倒れちゃって…あ、そうだ! むーくんジュース!」

「そうですね!さ…真紅お姉さん飲んでください」

「…あ、ありがとう睦月くん…」


そして真紅は睦月からジュースをもらって口にした。


「…ん、ん…はぁ…ありがとう睦月くん。さっきより楽になったわ」

「いえ、このくらいならお任せください。それより体調がすぐれないのでしたら後は俺がやっておきますんでお姉さん達は帰っててもいいですよ?」

「あ…うん、ありがとむーくん。それじゃ後はお願いね。それじゃお姉ちゃん帰ろっか…」

「うん…ごめんね睦月くん…」

「いいですよ。……それに―――あんなことがあった後なんですから無理はしないでくださいね…?」


睦月は小さく呟いた…。


「「えっ!?」」

「それじゃ!」

「あ、ちょっとむーくん…!」


鈴架は呼び止めようとしたがすでに睦月はいってしまった後であった。


「…もしかしてあの時助けてくれたのはむーくんだったのかな…?」

「まさか…! 睦月くんがそんなことするなんて思えないわよ…」

「そうだよね。それじゃあの時に助けてくれた人は誰だったのかな…?」

「わからない…でも、とりあえず帰りましょう」

「うん…」



◆◇―――――――――◇◆



…その頃、深手を負って闇の王の巨城に逃げ帰っていた来豪は、


「…うっ、っは…ぐふぅあっ…! ちくしょうどこのどいつだ…! ぜってぇ捜し出してこの傷の報復をうけてもらうぜ!」

「ずいぶんと派手にやられたわね、来豪…」


そこに仮面の女が現れる。


「アネさんか…けっ、こんな傷! ふん…!」


そして来豪は力を蓄めた。次の瞬間、体から闇の力が吹き出す。


「っはーーーっ!!」


すると来豪の傷が瞬時に塞がってしまった…。


「ふぅぅ…」

「ほう…それなら次の時の戦闘には支障はないようね?」

「あたぼーよ! 次こそやつらを殺す!」

「ま、せいぜい頑張ることね…それじゃ私は消えるとするわ…」

そして仮面の女は姿を消した…


「(次こそは…! ふふふ…)」


来豪は怒りを内に蓄めながらにやにやと笑っていた…。




――to be continued.


第二の目覚めをしました。まだまだ力は完全ではありません。

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