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イニシエからの絆  作者: 炎の剣製
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013話 『第一の刺客・影使いの来豪』

今回一人目の敵を出しました。そして翔の心の弱みを今回突かれました。



真紅達は力に目覚めたばかりの秦をつれて新たな邪気の発生した場所へとむかっていた。

その頃、どこかへといってしまった翔は、


「(強く!…もっと強く! 真紅よりも強くなって俺は…俺は!)」


翔は森の修行場で何度も手裏剣や色々な道具を操り必死に特訓していた。

しかしそんな翔に邪気が近づいていた。


『(…てめぇは、強くなりてぇのか…?)』


突然森がざわめき翔は突然話しかけてくる謎の男の声に辺りを何度も見回していた。


「だ、誰だ!?」


翔は謎の声にむかって叫んだ。


『(そんな事はどうでもいい…てめぇは強くなりてぇのか!? どうなんだぁ!?)』

「俺は…俺は強くなりてぇ…!そして真紅の事を…!」


謎の男の怒鳴るような問いかけに翔は自分の想いの丈を叫んだ。



『(つーまーりー…その真紅とかいう奴をぶっ殺してぇーんだな!?)』

「な!? ち…違う!俺は…!」


翔はそんな事を言うつもりはなく焦って言い返すが男の声には愉悦を孕んでいて、


『(いいぜぇ! 俺はそーいう奴が大好きなんだよ!!)』

「だから違うってんだろうがぁ!?」

『(まぁそういうなよ! てめぇにはこの“暗黒球”をやるぜぇ! ま、せいぜい頑張りな! ちなみに俺様は“影使い”の『大影(おおかげ)来豪(らいごう)』だぜ!)』


そして姿を見せた来豪は大柄で野獣のような赤い髪に猛禽類を彷彿とさせる表情で背中に斧をたずさえた姿で現われた。

そして翔にむけてその暗黒球と呼ばれる玉を投げた。すると暗黒球が翔の体にめり込んだ。


「がっ!?…あ…あぁぁ……ウオァーーーッ!!」


翔は体に異物を入れられた感覚に陥り意識が急に封じられていくような気分にされる。

逆らいたいものの結局逆らえず大声をあげて体から闇の極光をあげる。

そして次には、来豪に片膝をつき、


「………来豪様、ご命令を」

「ひゃははははっ! ついに俺様の一人目の配下の“シャドーソルジャー”が出来上がったぜ!

じゃあなぁ…手始めにてめぇが殺したがっていた真紅とかいう奴をぶっ殺してこい!」

「………了解しました」


しかし、翔の本来の意識だけはかすかに残っていたのか、


「(おい、俺! やめろ! 俺の意志を無視して勝手に動いてんじゃねぇ!…くそっ、俺はそんなつもりじゃなかったのに…ちくしょーーっ!!)」


翔は僅かな意識だけで叫びを上げる。



◆◇―――――――――◇◆



そして真紅達三人が邪気の方へと向かっている時だった。


「…あら? 邪気が消えたわ」

「本当ですか…!」

「えぇ、うまく気配を消したようね…でも、今また新たな他の邪気の気を感じたわ」

「そいつは今どこに!?」

「! ご主人様! 上です!!」

『!!』


瑪瑙の声に三人は上を向く。

すると何者かの姿が見えて、


「キャアッ!?」

「ぐっ!」

「あう!」

「くっ…!」


そしてそのものが地面へと地震を起こさせながら降りてきて砂煙があがった。


「くっ…!? 瑪瑙!」

「はいです!」


瑪瑙はすぐに刀の姿になり秦に握られる。


「炎よ!」


真紅も手足に炎を纏わせて攻撃に備える。


「二人とも気をつけて! いつもの影とは邪気の気配が違うわ!」

「「はい!」」


そして砂煙が消えた瞬間、二人は驚愕した。

そこには暗い顔をした翔の姿があった。その体からは邪気が溢れてきている。


「翔くん!?」

「翔!?」

「二人の知り合い…?」


真紅と秦は同時に叫ぶ。

ガリウスだけは誰かわからないらしく二人に聞く。

それに秦は苦しそうな表情になりながらも、


「俺の…弟です」

「!?」


ガリウスはそれで驚く。


「…真紅…殺す…」

「! 翔くん、どうして!?」

「どうしたというんだ! 翔ッ!?」

「………」


二人に話しかけられるが翔は答えない。


「ダメよ! 今の翔くんは闇の力に支配されているから何も聞こえていないわ!」

「殺す、殺す殺す殺す!!」


そして翔はすごいスピードで真紅めがけて一直線に飛び掛かってきた。

しかし咄嗟に秦が真紅の前に立ち刀を横にして翔の拳を受けとめた。


「秦さん!」

「くぅっ…!? 大丈夫か、瑪瑙!」

『このくらいじゃ私は壊れたりしませんです! それよりこの方の力は尋常ではないです!』

「翔! 目を覚ませ! お前はこんな汚れた力で真紅を倒して嬉しいのか!?」

「(そんなわけねぇだろ! 秦兄!)」

「はっ!翔…お前まだ意識は残っているのか!?」


一瞬だが本来の翔の叫び声が聞こえてきた。だがすぐに翔の声は聞こえなくなった。


「翔ッ!!」

「邪魔を…するなっ!!」

「ぐわっ!?」


秦は闇の翔に横から蹴りをくらって吹き飛ばされてしまった。


「秦さん! あっ!?」

「………殺す………」

「あっ!? うあぁっ!!」


翔は真紅の首を絞めて空中へと持ち上げる。


「死ね…!!」

「真紅!」

「真紅さん!」


秦とガリウスが助けようと技を放とうとした瞬間、操られている翔は真紅を盾にして二人の動きを止めさせた。


「「くっ!?」」

「…近づくな…」

「これでは、攻撃ができない!」


秦が悪態をついている間にもギリギリと操られている翔は真紅の首を力を込めて絞めていく。

その力はどんどん強くなってきて真紅は体から少しずつ力が抜けていく。


「んあぁっ!?…か、翔くんやめて…」


真紅の苦しそうな言葉にまだ意識が残っている本来の翔は、


「(やめろ! やめろ! 俺は真紅の事を殺したくねぇ! だから…やめてくれぇーーー!!)」

「うるさいぞ…俺が人を初めて殺せればてめぇの体を手に入るんだよ! だから黙ってろ!」

「(なんだと!?)」


そんな時だった。


「お姉ちゃんに何をしているんだっ!!」

「鈴架ちゃん!?」


そこに鈴架が走ってきて、


「虎鉄拳!! 装着! くらえっ! 雷撃…パンチ!!」


黄色の玉から武器である鉄グローブを呼び出して装着しその手に雷を放電させて翔を殴り飛ばす。


「グオォッ!!?」


それによって翔は吹き飛ばされる。


「おぉ! 鈴架くんは雷か!」

「…あっ…」

「真紅さん!」


真紅が翔の手から落ちる瞬間、海斗が現れて受けとめていた。


「…うっ…げほっ、げほっ…海斗くんに鈴架? どうしてここに…?」

「変な気を感じて海斗さんと一緒に気をたどってきたの!」

「遅れてすみません…!」

「いえ、いいタイミングで来てくれたわ! 二人とも!」


海斗と鈴架は謝罪するがガリウスはナイスタイミングだと言って二人を褒める。


「それであいつはどうしたの!? 来てみたらいきなりお姉ちゃんの首を絞めていたし!」

「翔は闇の力に操られているんだ!」

「秦先輩!? どうしてここに!」

「秦くんも力に目覚めたのよ!」

「そうなんですか!?」

「あぁ!よろしく頼むぞ!」

「はい!…でもどうやって翔から闇の力を払うの?」

「それがさっきあいつの体の中から翔の声が聞こえたんだ…」

「では翔くんはまだ意識が残っているというわけですね?」

「だがどうやって払うかまでは…」

『ご主人様!あの技を使うのです!』


秦がどうするか迷っているとそこに瑪瑙がいい技があると提案する。

しかし鈴架と海斗は突然刀が喋りだした事にびっくりしていた。


「し、秦先輩? 今刀が喋りましたよ…?」

「あ、そうだな。まだ…これは後で説明する。それで瑪瑙、あの技とは?」

『はいです!“斬鉄光魔剣”は実物そのものも切り裂いてしまうしまう技なのです! だけど一つだけ魔だけを払う技があります!』

「わかった! あれか! しかしまだ使いこなせるかわからん…。だから後は翔の意志の力に信じるしかないな!」

『はいです!』


それで秦は刀を水平に構えて、


「ではやるぞ! それは一瞬の閃光…」

『善の魂を正しき道へと誘い…』

「そして天のご加護をもって悪しき魂を打ち払う必殺の刄! その名も…!」

「『天浄真光閃!!』」


そして刀はすさまじい浄化の光を放ちだした。


「いくぞぉ!!」

『はいです!』

「や…やめろ! こいつも一緒に殺すつもりか!?」

「そんな戯言は通用しない! くらえっ! 浄化の刄!!」

『いっちゃえです!』


そして秦は刀を振り抜いて翔を切り裂く。

だが実際に傷は出来ていない。


「ギャアァァーーー!!」


しかし闇の翔は叫び声をあげた。


「どうだ!」

「すごい! 本当に斬れていない…!」

「うっ!? や、やったぜ! 体が自由に動かせる!」

「なんとか成功したみたいだな…」

『初めてにしてはすごかったですよ! ご主人様!』

「サンキュー! 秦兄!」


そして事は終わったと思われたが、しかしまだあきらめの悪いものが翔の胸に埋め込まれているのだった。




――to be continued.



まだ翔の胸には玉が埋め込まれたままです。

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