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神童が魔導師  作者: 一般人A
第一章 神童の魔導師
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第四話 魔法

「は~い。

 それでは、午前授業は魔法実習よ。

 急いで戦闘服に着替えて、実習道具・・・・を持って、第一実習場に集合してね」


「起立、礼」


「「「ありがとうございました」」」


「じゃあみんな、今日も一日頑張ってね」


藤村先生の連絡が終わり、朝礼が終わると、藤村先生が教室から出て行った。

その時、多くのクラスメイトが光夜の元に集まってきた。

因みに蓮歌は早々に退避していた。


「ねえねえ、新藤君は何処に住んでるの?」


「前にいた学校って何処?」


「趣味は?」


「好きな女性のタイプは?」


「どうしてそんなに可愛いの!?」


「え、えっと・・・」


矢継ぎ早に繰り出される質問の嵐に光夜は戸惑っていた。

しかし同時に、


(これが転校生・転入生にとって定番の質問攻めというやつか・・・)


と、ややずれた感想を抱いていた。


「はいはい、質問は後。

 早くしないと授業に遅れちゃうよ」


一人の女子がみんなに注意を促した。

それを聞いて、みんなも仕方がないといったように着替えるために実習道具・・・・を持って、教室を出て行った。


「大丈夫?新藤君」


「うん、大丈夫。

 ありがとう、ええっと・・」


「あっ、私の名前は御岳。御岳みたけ 裕子ゆうこよ。

 このクラスの委員長をしているわ。

 よろしく」


「此方こそよろしく、御岳さん」


そうして御岳さんの自己紹介が終わり、御岳さんは誰かを探し始めた。


「ええ~っと、あっ、いたいた。

 ちょっとー、吉田ー」


すると御岳さんは探し人が見つかったのか、吉田と言う男子生徒を呼んだ。

吉田と呼ばれた生徒は、僕たちの方を見ると、近づいてきた。


「どうした、委員長?」


「言い方が悪いけど、新藤君の世話をあなたに任せたいんだけどいい?

 新藤君はまだこの学園のことをよくしらないし」


「おう。そうゆうことなら任しとけ!」


そう言うと、吉田君は、光夜に人懐っこい笑顔を浮かべた。


「俺の名前は吉田よしだ たけし。中のいい奴は俺のことを“タケ”って呼ぶぜ。

 ま、とりあえずよろしくな!新藤!」


「此方こそよろしく。吉田君」


「はははっ、吉田君なんて他人行儀だからタケでいいよ」


「そう?じゃあタケで。

 それなら僕も巧でいいよ」


「おう。わかった、巧」


そしてタケと光夜の自己紹介が終わった。


「そろそろ行かないと、授業に遅れるわよ」


「やべ、巧、行くぞ」


「あっ、待ってよ!

 私も途中まで一緒なんだから!」 


御岳さんの言葉で、僕たちは着替えと、実習道具・・・・を持って、急いで教室を飛び出し、御岳さんもそれを追った。



―――第一実習場―――

あの後、更衣室に行って戦闘服に着替え、タケや御岳さんと共に第一実習場に来た。


第一実習場は、まるで野球のスタジアムのように円形で大きかった。

この他にも後2つ同じような実習場があるらしい。


第一実習場でみんなが整列している前に藤村先生を含め教師が5名並んでいた。


「それではこれから魔法実習を始めます」


藤村先生が授業開始を告げた。


「さて、それでは今までやってきたおさらいをしましょう。

 では、御岳さん。魔法とは何ですか?」


「はい。

 魔法とは、化学では証明出来ない力や、事象、現象のことです」


「その通りです。ありがとう、御岳さん。

 では、他の誰かにより詳しく説明してもらおうかしら。

 それじゃあ、新藤君。初めてで難しいかもしれないけど、わかる範囲で言ってみて」


「はい。わかりました。

 そもそも魔法とは、【四大元素よんだいげんそ】、すなわち【火・水・土・風】で魔法属性が構成され、これを【系統魔法】と言います。他にも、【派生魔法】、【進化魔法】、【合成魔法】などがあります。そして、これらの属性は術者一人につき一つです。しかし、稀に複数の属性を持った者もいます。

 後、一般的には魔法には詠唱が必要です。これを【詠唱魔法】。しかし、熟練者の中には詠唱を使用しないで魔法を発動することが出来る者もいます。この詠唱を必要としない魔法を【無詠唱魔法】と言います。

 そして魔法には、【下級魔法】、【中級魔法】、【上級魔法】、そして【戦略級魔法】があります。これらは魔法の威力を表し、

 風系統魔法を下級魔法で使えば、強風程度。

 中級魔法なら、突風。

 上級魔法なら、竜巻。

 戦略級魔法となると、巨大な大竜巻位になります。

 魔法を発動する場合、発動する術者自らの体内にある【気】、と言われる力を【魔力】へ変換させて、魔法を発動します。これは魔法に限らず、【魔術】に関しても同じです。

 こんな感じでよろしかったでしょうか?」


「流石、編入試験満点。

 優秀ね」


藤村先生は一介の学生が魔法に関してここまで説明出来ることに驚いていた。

クラスメイトや他の先生達も驚いていたが、藤村先生の言葉にはもっと驚いていた。


「こほん。

 上出来よ、ありがとう、新藤君。

 みんな、今新藤君が言ったことを少しでも覚えておくのよ。

 それでは、これから【模擬戦】を始めるわ。

 最初にお手本として実際に戦って貰おうかしら。

 それじゃあ、さっきの説明が素晴らしかったので、新藤君。

 後は、「はい!はいはい!俺がやりたいです!」それじゃあ吉田君で。

 それじゃあみんなはスタンドへ移動よ」


そう言って、クラスメイト達や、ほかの先生達と共にスタンドへ移動していった。

残された光夜達は、実習道具(=武器)を持って、向かい合い、


「よろしくな!巧!」


「うん。よろしく頼むよ、タケ!」


―――こうして光夜は、早一日目で自らの力の片鱗を見せることになるのだった。

第四話を投稿しました。


今回はまさかのヒロイン空気でしたね(笑)


次回は戦闘シーンです。


上手く書けるかわかりませんが、頑張ります。

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