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日陰日記  作者: 十奥海
9/9

生後三年の知識

 料理の所々にドラゴンフルーツを添えられた晩飯は病院内で食べたドラゴンフルーツを思い出し妙に気分の悪い晩飯を終えた。

 そして、散瑚の言っていた通り僕はクルスと話してみようと思いクルスの部屋までやってきた。

 コンコン

 ノックをして暫く待つ。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ‥‥‥ゴッゴゴ‥‥‥ガン!

 クルスの部屋からは洗濯機が唸るような轟音が聞こえてきたと思いきや何かが詰まったように止まる音がした。

「お、おい大丈夫か?」

「少々お待ちいただけますか?」

「あ、ああ‥‥」

 待ってくれと言われてしまっては部屋に入ることもできずしばしその場で待機することになった。その間に、中からは全く何も物音をさせずに何をしているのかすら分からず待っていた。

 数秒後、何事も無かったかのようにクルスはドアを開けて現れた。

「はい、何か用事でしょうか?」

 ドアを開けて現れたクルスの姿は、執事服を着ていて気品漂わせる姿をしていた。自分の姿をしているクルスに対して思うのもあれだが、どこか女っぽいと思ってしまう。きっとそれが、生理日だのなんだの言われる理由なのだと納得する。

「い、いや、用事ってほどじゃないんだが、僕の居ない間3年間の間の話を少しでも聞かせてもらえると助かるなと思ってさ。別に何か用事があるんだったら僕は御暇おいとまさせてもらうけどさ」

「あぁ、そうですね。では部屋に入ってください。僕も貴方と少しお話をしてみたいと思っていたところですのでよかったです」

 何かをしていたのではないかと少し申し訳ない気持ちも残るが、ここはお言葉に甘えさせてもらうことにした。

 部屋に入ってあたりを見回すとさすが豪邸の一室と言った風格で驚く。自分の部屋もその一室の一つだというのに、所々にきれいな花が置かれていたり小物が置かれているだけでこうも違いが出るものなのかと感じられる。

「おじゃまするよ」

 部屋に入るだけだが一応礼儀をもって入っておく。

 そして一番気になるものが部屋の隅に置かれていることに気づく。

 洗・濯・機

 まさに思ったとおりの物が置かれていて呆然と雅な空間を阻害する一品を目視する。僕が、洗濯機をじっと見つめているのに気づいたのか

「あぁあれですか?あれは母さんに頼んで買ってもらった物なんです。さっきも少し動かしてみたのですがどうも調子が悪いようで」

「調子が悪い?どんな感じなんだ?」

 そういって僕はみやびを阻害する物体に近づいてみてみる。洗濯機の蓋は開けられていて中にはさっきまで洗っていたものが残っていた。その物体は

「なんで、こんなところにお米がぶちまけてあるんだ?‥‥」

 眉をしかめてクルスに対して問いただしてみた。だがしかし、当の本人は何がいけないのか分かっていない様子。

「はい?洗米するのだったら洗濯機でやったほうがきれいになると思ってやってみたのですが途中で止まってしまいまして」

「はぁ~。そうか、まだ生まれて三年目だもんな。学校の授業に追いつくために勉強してるとは聞いていたけど、私生活のための勉強なんてしてないんだ」

 と、勝手に納得する僕。

「はぁ?まぁ日常生活に問題は出ないように母さんから色々と教えてもらってはいるのですが」

「それも含めて、何が分からないのかも知りたいし三年間の間の話をしてもらえると助かるよ。あと、洗濯機の中には今度から衣類しか入れたらダメだからな。元々洗濯機は衣類のみしか洗えないように出来てるんだよ」

「なるほど、勉強になります」

 自分の姿が目の前に居る現実にもなんだか慣れた気がした。と言うよりか、自分とクルスの相違点が大きすぎて自分と同じ存在であると判断する感覚が鈍くなったといった方がいいのかも知れない。

 洗濯機の前にいつまで居ても仕方ないので僕は適当に布団の上に座って話す準備を始める。クルスも、恐らく勉強机であろうとおぼしき机に座った。あまりにも豪華な机過ぎて勉強机に見えない。

「さて、何から話しましょうか?」

「適当に、クルスが自分の性格とかそこらへんの話をしてもらえるとありがたいね」

 クルスの性格は恐らく礼儀正しく親の言うことを厳守するタイプの人間だ。散瑚が生んだ人物であるのを考えると親は散瑚。なんだか癪な話だ。これぐらいしか知らないのではどうも入れ替わったときに違和感がでる。今日それを実感したのだから間違いない。

 ピロリロリン

 クルスは話を始めようとすると何処からともなく携帯の着信音らしき音が聞こえてくる。

「ん?」

「あ、すいません、母さんが呼んでいますので暫くここで待っていてもらえますか?」

「あぁ‥‥‥ここで待ってていいなら待たせてもらうよ」

 そしてポケットからクルスは携帯を取り出して、アラームを消す。どうやら電話ではないらしい。簡単に言えばポケベルのような機能が付いていて簡易的に呼び出す機能がついているらしい。

 そして、クルスは僕を部屋に残して部屋をあとにした。

 ‥‥‥‥‥‥

 ‥‥‥

 暇だしちょっとぐらい部屋を散策しても怒られないよね。

 おもむろに、僕は立ち上がり先ほどクルスが座っていた机を散策してみることする。

「『人間の性格判断テスト』『人間の行動原理』『男の料理三昧』‥‥‥‥ふむ」

 どうやら心理学の本やら、私生活を補うための雑誌などが多くを占めていた。これを見ると、どれだけ3年で人間になじむことが困難なのかが見て取れる。

「苦労してるなぁ~」

 ふと、机の本棚の一番手に取り安場所にあるものが目に付いた。

 平成X3年 6月~7月

 平成X3年 8月~9月

 から始まり

 平成X5年 5月~

 とクルスが自筆した様な文字の表記がある本があった。どの本も使い古されたような雰囲気をしていて、僕の注意を引いた。

「なんだこれ?」

 真ん中より左寄りの方『平成X3年 12月~翌1月』と表記されたモノを取り出して読んでみる事する。

ふむ・・・あまりギャグに切れも無くシリアスに持ち込むことも出来なかった・・・

だがしかし、次からが本番!

やっと、書きたいところまでおっついた感じ!

といっても、次はシリアスなのですがね・・・

でもだからといって、もうクライマックスなわけじゃないですww

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