自宅なんて物は
担当医には
「適当になんか色々気をつけてくれればなんか大丈夫そうだから退院してもOKじゃない?」
と、あやふやな上に最後はクエスチョンマークで締めくくられて不安を残しまくりだがどうやら退院できるそうだ。そんな訳で、退院手続きを簡単に済ませ、何処に帰るか知らないが僕は散瑚につれられて帰宅の途についた。
帰宅ルートを考えると僕の家に向かっているようだったが、僕の家は素通りして行った。
このまま進むと、散瑚の家にたどり着くので十中八九散瑚の家に行くことになるのだろう。
「って!えええええぇぇぇぇ!!!!待って待って待って!!ストップヒア!」
素通りした僕の家は解体作業が進んでるなんてものじゃなかった。僕が昨日と認知するその日には立派な一軒家が聳え立っていたというのに、今や
「あぁ、そうそう去年ぐらいだったかしらここの『そこここカフェ』が出来たのは」
僕の家があった地点は非常に発音しづらい『そこここカフェ』なるカフェが「これまさに絶賛営業中」と言う立て札を飾って営業していた。外装はすでに完璧に変わっていて改装工事だけをしたわけじゃないことが分かる。入り口は全てガラス張りで中がオープンになっている開放的なカフェだ。
僕は唖然とししばし、そこに立ち尽くしていると
「あ、繰也君こんにちわ。今日はどうしたの?」
自動ドアが開き見知らぬ女の子に名指しで呼ばれてしまった。女の子の様子はいつも会っているような雰囲気で僕も釣られて「あ、こんにちわ」と返事をしてしまった。
女の子は大人しそうな雰囲気で、メイドの服を着て髪は金色で歩くたびになびくほど長く腰まで伸びている。ついでに胸も髪と一緒にゆっさゆっさと揺れるほどのでかさだ。別に胸が気になるわけじゃないさ。ただメイドさんは珍しく思っているけど。
「あ、いやなんでもないだ。ちょっと通りかかったから見てただけでさ」
とりあえず、知り合いっぽいからそれなりに対応をしておく。こんな道端歩いているだけであたふたしていることを考えると学校に行ったらどうなってしまうのだろう。
「む、岩道さんも居たのね」
散瑚のことを見るとその女の子は険悪な顔をしていた。
と、後ろを振り向くとそこにはクルスの姿が居なくなっていた。僕とクルスが一緒に居る姿を見られないためにどこかに避難したのだろうか。さすが僕の生き別れの弟察知能力も配慮能力もそれなりに高いらしい。
しかし、この散瑚を見た瞬間顔をしかめるほどの嫌な空気に残されると困ったさんだこりゃ。
「悪いわね今日は、ちょっと忙しいの先を急がしてもらうわ。ほら行くわよ繰也」
「ん、あぁ‥‥」
軽くあしらってこの場を去ろうとする散瑚。クルスと僕が入れ替わって間もない今は対応するにはまだ早い人物のようだこの子は。散瑚は早急にその場を立ち去りたいような顔をしているからそれは間違いないのだろう。
もしかしたらクルスは、配慮したわけではなく逃げたのかもしれないし。危険な人物なのかもしれない。
「じゃあねぇ、繰也君」
僕に対して話しかけるときは最後に音符マークがついていそうなほどに機嫌が良いと言うことは散瑚と一緒に会うのは危険であるように思えた。
その場は僕も「あぁ。じゃあね」と適当に外面だけこしらえてその場を去っていった。
そこここカフェを後にした頃には僕自身『自宅』の事はどうでもよくなっていた。
「って、なんか妙な奴と出くわして自宅の事を聞いてないんだが‥‥僕ははぐらかされないぞ」
「繰也のお母さんは三年前にこの家売って別の場所に引っ越したわ」
「‥‥‥‥‥そうか」
それって僕が入院して即行引っ越したってことじゃん。
謎の女の子A出現です。
大丈夫今はスルーイングしたが、そろそろ第一章が終わって第二章からアクセル全開で出てくるんでご期待あれ。
そこここカフェなんですが。
自分で言ってみるとすんごい言いづらかったっす。
実際発音してみると
「そこぉぉカフェ」ってなりました
はい、どうでもよかったようなので執筆もどります‥‥‥