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平安京エイリアンズ  作者: 岬口大鴉
【七日目】

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51/94

自販機の前

 僕が紙コップのコーヒーを取り出したとき、同時に、隣の機械が低い音を立てた。

 顔を上げて脇を見ると、一瞬、思考が止まる。


 瀬戸だった。


 紺のキャミソールに、薄手の白いパーカー、そしてひざ丈のハーフパンツ。髪はまとめきれず、少し乱れている。眼鏡をかけているのも驚きだった。

 ゲーム内の巫女装束とは、あまりにも違う。学園での凛とした装いともまた違う。完全に、オフの恰好だ。


「……」


 どちらからともなく、声が出ない。

 無事だった? 大丈夫? そんな言葉が、喉のあたりまで来て、引っかかったまま落ちてこない。

 瀬戸の目は、まだどこか遠い。山を、そのまま持ち帰ってきたような顔だ。

 

 そこへ、足音が重なった。

 近衛の姿、その後ろに三好。少し遅れて藤巻と国分。

 全員、「ゲームの続きの顔」をしている。


 近衛は、一瞬で状況を把握しようとして、何も聞かずに視線を外した。

 藤巻は、一歩引いた位置で、みなの表情を観察している。

 三好だけが、空気を和らげるように言う。


「……とりあえず、全員、起きてるみたいね」


 誰も笑わない。

 コーヒーの紙コップが、やけに熱かった。

本日19時にもう1本投稿します。

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