爆弾投下
☆☆☆☆
「モニク侯爵令嬢はお体が弱いのではないのですか?」
突然リオン殿下が訊ねてきた。
どうしても聞きたくて堪らなかったのだろう...。
(皆聞けなかったことを...。なかなかの勇者だ。)
「小さな頃から健康で、お医者様にかかった事も多分ないと思います。ここ数年は風邪も引いてないですしね。」
「「「「「「「....。」」」」」」」
「でも、とても痩せていらっしゃいますよね...無理されてるのでは?」
「健康なら何故今まで茶会やパーティーに参加しなかったの?」
同じタイミングで令嬢とリオン殿下が話かけてくる。
「離れに軟禁されていたので茶会やパーティーに招待されていた事も知りませんでした。」
「いつも1日1食か多くて2食。あまり満足に食事が食べられなかったんで...そのせいで痩せているんですかね?でも安心してください。健康なんで!」
思っていた以上に苛酷な私の生活に皆、顔色が悪くなってしまった。
(優しい人達なんだろうな...)
(エリスなんて私が冷遇されてるの見るとすごく大喜びしてたよ...)
そんな風に王族や令嬢達に我が家の異常ぶりを披露し社交界に大きな爆弾を投下しつつも何とかお茶会は終了した。