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第91話 現実と空想の交錯

 宅配便の配達人は、空飛ぶ魔法の絨毯でサイクロンを届けに来た。

「こちらお品物になります。代金は送料を含めまして500万980円です」

送料を計算に入れていなかった。

後払いにしておけばまだしも、着払いでは逃れようがない。

「お支払いが難しいようでしたら、今から”空払(からばら)い”に

 変更することも可能ですが、いかが致します?」

是非お願いします。

空払いとは、お金を払う真似事をすれば万事解決、

という素晴らしき支払い方法なのである。


 俺は、エア財布からエア501万円札を取り出し、

支払い前のエアロビクスに興じ、エア501万円札で汗を拭き、

濡れている(てい)でその札をサイクロンで乾かす。

これを終えることで初めて、空払いが成立するのだ。

しかし、エア501万円札は乾燥するどころか、サイクロンの風力で遥か彼方へ。

おーい、待ってくれ……なくていい。それでいい。

エアだから。飛んでもエアだから。損はしない。

いや、そもそも飛びすらしない。エアだから。

傍から見れば、俺は一人でエアロビクスをした後、

ただサイクロンに興奮しているだけではないか。

さぞ面白い光景であろう。だが、裁判長の一発ギャグよりはつまらない。

「被告 ギリシア神話の全知全能を司る神 ゼウスに判決を下す。尊敬」

おや? 改めて聞くと、『無味乾燥』という言葉が相応しく思える。


 たった今、名案を閃いた。このギャグでエア501万円札を乾かせばいい。

再度エアロビクスの過程を行い、順調に札が湿る。

裁判長、出番だ。

「ひ、ひこ、飛行機雲に……前置詞を教える。……そ、ソワグンダ」

あのギャグで緊張する資格はない。

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