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第87話 未知を知るも、なお未知

 はて、十二右衛門は切符を持っているのであろうか。

奴は、威風堂々を体現した顔で改札の通過を試みる。

「一文無しのお通りでな!」

バタンッ。案の定、引っ掛かった。

「こんなちんけな革扉がおいらを止めようなど笑止千万!」

帰ってくれ。駅員にとっても、俺たちにとっても迷惑千万。

「唯一無二の十二刀流奥義、とくとご覧……」

腰の刀に手をかけた十二右衛門の決め台詞が中断。

すると、奴は膝から崩れ落ち、床に倒れた。

その後ろには……黄金仮面男!

「邪魔な武士には少しの間、眠っていてもらう」

あいつ、サムゲタンで満たした樽から脱出できたのか。

となると、奴はサムゲタンを……完食した!

「チッ チッ チッ チッ ポーン、読みが甘いな。

 一人であの量は胃袋がソワグンダでも食べ切れまい。

 俺を助けてくれた漁師三人とシェアしたのだよ」

否定がリズミカル。三郎も思わずサンバを踊っている。

また、一般的見解に基づくのならば、

他人の浸かったサムゲタンを食べたくはない。

……ソワグンダって何?


 「ソワグンダ、俗に言うソワグンダとは、ソワグンダのことに決まっている」

とどのつまり、ソワグンダ。

これほどの説得力を前にして、反論の余地はない。

「レッツ ソワグンダ!」

黄金仮面男の掛け声を合図に、奴一人だけがソワグンダをした。

……ソワグンダって何?

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