表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

70/150

第70話 ハンドメイド健康診断

参式熟語スロットで再戦だ。

安本孝に根こそぎ取られたままでは帰れない。ラスト10万ドルで俺は勝つ!

一列目『安』。二列目『本』。既視感が否めない。

ところが、前回とは異なり、目が痛むほどに画面が激しく輝き出す。

「激熱リーチが来ましたね。これはチャンスです。ヒャッハー」

生まれながらのギャンブラーである裁判長にも、熱が入っているようだ。

台からは白煙が上がり、本能的に受け付けない機械音が会場を包み込む。

緊張で三列目のボタンを押す照準が中々定まらない。

指先はぶれにぶれ、市川さんの口内へ。

今日は運に恵まれ、指先には小型カメラが付いていた。

名付けて、”手作り胃カメラ”。内臓の調子はどうでしょう。

ああ、いい色。艶やかな赤色は目の保養になる。

奴は健康そのものでした。診察代はいただかないでおきましょう。

逆に俺が鑑賞料として、背負い投げを13本くらわせてあげます。


 今度こそ正しいボタンを捉えた。

三列目……『家』。安本家(やすもとけ)

安本孝の家系”安本家”。倍率はー70倍。七人家族ですか。

子どもの名前は上から、恒河沙(ごうがしゃ)阿僧祇(あそうぎ)那由他(なゆた)不可思議(ふかしぎ)裕子(むりょうたいすう)

五人目でようやく正気を取り戻したかと思えば、

当て字にくっきりとした名残が。

カジノの深部からは、SDカードの山が近づいてくるのが見える。

「貴方様が失ったマネーは安本家の養育費へ回されます」

堂々たる癒着。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ