表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/150

第61話 ナイル川カヌーレース 其の漆

 吉村さんと裁判長が一つ一つ手作業でアセロラを拾っている。

奴らの丁寧な仕事ぶりは俺にこう思わせた。

もしかすると”アセロラ拾い”が

アフリカの雇用増大に繋がるのではないだろうか。


 俺はアフリカの失業者を片っ端から招集し、

日雇いのアセロラ拾いアルバイトを実行した。

お陰様でナイル川の水神の怒りを買い、

俺のクルーザーがネジ単位で分解されるという結末に。

膨大な数のアセロラと労働者で川を賑やかにしたのが原因であろう。


 あぁ、食った食った。

アセロラで腹も満たされたところで……

うわ、空腹のあまり、ぱくぱくとつい口に運んでしまった。

俺の持ちロラは0。

これは、地中海へ全力走行している二人のうちの

どちらかから奪い取らなければ。

よし、決めた。標的は吉村さん。

裁判長には強固な司法の後ろ盾があるため、迂闊に手を出せない。

万が一奴のカヌーに傷でもつけた暁には、

器物損壊罪でグアムへ島流しにされかねない。

インドア派には厳しい極刑だ。

作戦としては、労働者一団を再び川に入れて水神を怒らせ、

吉村さんのカヌーを破壊してもらう。

そこで隙を見て俺がアセロラを奪って完了。

抜け目がない。

では、労働者の皆さんは……全員帰宅済み、と。

抜け目がありました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ