表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

58/150

第58話 ナイル川カヌーレース 其の肆

 アセロラ揚げに没頭したヤスダは誰にも止められない。

俺も既に中流域に入ってしまったので、お手上げ状態。

ひとまず現在の各チームのコロッケ数を確認しよう。

チーム主役0、チーム合体120、チーム安蛇0。

裁判長が意外に頑張っている。

三郎のつまみ食いが追い付いていないのか?

そう思った矢先、吉村さんの千里眼が発動し、奴はこう告げた。

「三郎と裁判長が手を組んだな」

まさか三郎……。

市川さんに貰ったバナナを山分けにするという条件で、

裁判長を買収して独立を目論むとは、将来が楽しみなゴリラである。

しかし、これは失念していた。

俺が冴えない霊媒師だった頃に見た動物図鑑に、

「ゴリラはテトラポッドに目がない」

と書いていたことが今になって思い出される。


 ならば、ここでEX(エクストラ)カードを使うしかあるまい。

このカードは一人につき一枚配られ、

使用すると常識の範囲内でルールを一つだけ変えることができる。

俺は、優勝賞品を第二関節シールに変えた。

銀色と腐れた赤色の二色から選べ、

自慢用・うっ血用・転売用の三種類をセットでプレゼント。

実用性や使用価値はないが、唯一燃えるゴミとしては機能する。

三郎はやる気をなくし、バナナをヤケ食い。

勿論、裁判長との交渉は決裂したようだ。

奴らのカヌーは止まったが、ヤスダは依然止まらない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ