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第5話 吉村さんと闇のゲーム(後編)

 ミッション3を待ち続けて、かれこれ二年半が経過した。

もう待つ気力は九割ほどしかない。昼食がてらキュウリをかじる。

キュウリをコンパクトにした恩恵がここで発揮されるとは。

向かいの家のおばさんが、物欲しそうな目で窓越しにこちらを見ている。

俺は容赦なく水鉄砲を撃ち込む。思い知れ。

窓があるので、当然すべて俺にかかる。冷涼な水が心地良い。


 一段落したので、カーペットに桃の皮を並べてリラックスする。

桃は吉村さんの好物のはず。

これで奴をおびき出せれば一石二鳥。三倍すれば三石六鳥。夢が膨らむ。

と、空想していたら、桃の皮で滑って転んで鼻血が出た。

すると、俺を心配したのか、吉村さんが駆けつけてきて言った。

「君、北海道の住民から暑いってクレーム来てるよ。対応して」

俺の怒りゲージは限界に達し、あらゆる毛穴からレーザー砲が発射された。

吉村さんも負けじとあらゆる毛先からメラニン色素を放出する。

毛穴と毛先、互角の勝負。吉村さんの白髪化が進行しているが、自業自得。

激しい攻防は30分以上続いた。かくれんぼって体力使うんだなぁ。

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