第48話 バック・トゥ・ジ・アース
餅とビーフンの立場争いは、紆余曲折ありながらも、
ハッピーエンドで幕を閉じた。
ドブネズミ洋平と三郎は軽油で仲直りの乾杯。
お通しには、例の”ドキドキサラダ”を。
死の宴が開かれようとしたそのとき、
UFOが入射角1080度で落下してきた。
海王星の王族夫婦が今さら月に到着したようである。
ドブネズミ洋平はUFOの重みで圧縮され、
フリスビー同然の平たさになったが、放置。
できれば、せんべいのように平たくなってほしかった。
UFOから降りてくる人は全部で三人。あれ、一人多い。
顔を見ると、その一人とは銀河寿司の大将!
「この前の『てやんでえ!』の猛襲は済まんでい。
だから、詫びの品を持ってきたんでい。
うちの一番人気 醤油の塩漬けでい。
お好みでソイソースをどうぞでい」
死の宴 第二幕。上等だ、血圧の限界に挑もうぞ。
ごくり。直近で口にした物が酷すぎるが故に、美味に感じてしまうカラクリ。
「うお、失礼したでい。
うっかり醤油の塩漬けじゃなく、濃いめの麦茶を出してしまったでい」
道理で。大将、あんたは命の恩人だ。
俺が生きながらえた喜びから左ストレートパンチを繰り出すと、
偶然そこにUFOの緊急自爆スイッチが。
爆風で俺たちは地球への帰還に成功。
大将だけは水星に突き刺さった模様である。




