表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

134/150

第134話 サングラスを作ろう(前編)

 第2層は第1層から一転して、照明が目を傷めるほど強い。

この状況下においては、サングラスが必須となるだろう。

しかし、地中から偶然頭を出したモグラから奪い取るのは非合理的。

近頃の奴らはレーシックで直接、眼球に日光遮断加工をしていると聞く。

確実にサングラスを手にするには、自分で作る他ないわけだ。


 二枚の韓国のりを目に当てて「食用サングラスにゃ」と言い張る

イリオモテヤマネコはともかく、誰一人として作り方を知らない。

レシピを取得するところから始めなければ。

こういうものは、どう考えても関係なさそうな本に

書かかれていることが意外と多い。

その理論に従い、『超能力者への差し入れは絹ごし豆腐にすべし

 ~新社会人が絶対に知っておきたいオカルトマナー12選~』を開く。

目次が無いようなので、1ページずつ丁寧に読んでいくしかない。

表表紙。背表紙。読破。

中身は別売りでした。極めて商売上手な著者であるな。

まさかと思い、著者の名前を確認すると、そこには安蛇(ヤスダ)の名前が。

トリリオンセラーという嘘みたいな謳い文句に

俺が踊らされているだけかもしれないが、これで奴は印税暮らしか。

……ん、トリリオン?

ミリオン(100万)でもなく、ビリオン(10億)でもなく、

トリリオン(1兆)!?

この本が万人に受けるはずはないのだから、

俺以外のどなたかが999,999,999,999冊購入していることは明白だ。

お、ポップ下部に唯一の読者コメントが掲載されている。


「表紙だけで大満足!(5歳・女性)」


サクラ確定。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ