第104話 星を奪われ二つ星
「下品にいこう」をモットーに街で低俗の限りを尽くした結果、
正義のマナーポリスたちから血眼になって追われている。
俺の肩に乗るプリンセス椿は、これだけ切迫した状況であるとは露知らず、
愛らしい大いびきをかいて夢の中だ。
え、俺がどんな低俗行動を仕出かしたか気になるかい?
街中のトイレを逆流させただけには留まらない。
三ツ星レストラン”イート・イン・ポイズン”の星を一つくすねて、
独断で空に向かって打ち上げてやった。
星はやはり自然の中にあってこそ輝くものだから。
しかし、行為自体は全く問題ないものの、
俺のくしゃみの勢いで飛ばしたのが下品判定されたらしい。
それならば、どう飛ばすのが正解であったのか。
サイクロンだ。十二右衛門のサイクロンが必要可欠であったのだ。
言い換えれば、なくても構わない。
ではなく、必要不可欠であったのだ。
あ! 目の前に現れたのは、十二束のちょんまげ。
まさか十二右衛門が助けに来てくれたのか?
「フガフガモヘヘ」
オーマイゴッド。
十二右衛門は無駄な伝言で差し歯を失い、滑舌が絶望的状態に。
「フガフガモへへー!」
奴は逆流したトイレの激流に呑み込まれて消えた。
構わず先を急がせてもらおう。
右折。直進。休憩。左折。直進。剣舞。右折。直進。
転倒。軽傷。止血。消毒。待機。回復。左折。直進。越冬。直進。
そして、隕石落下。
宇宙空間にある星が、俺の打ち上げた星と衝突し、
ここに落ちてきたと見える。
すると、誰かが隕石の後ろからひょっこり顔を出した。
「吉村殿はどこにいらっしゃいますかな?」
会いたかったよ、長老ウサギ!




