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【続・巧みな匠…】
葉っぱの土はこぼれることなく山道を進んでいく。
ついて行った先は温かく大きな泉…
あっ、飛び込んだ、と言うかころんって転がってうつ伏せに浮かんでいる。苦しくないのかな。
んんっ、ちょっと大きくなったような…いや、僕が両手で包み込める位だ。
うつ伏せのまま転がりこんだ場所まで戻ってくるとそのまま前転しながら出てきた。
薄い唇を突き出しながらぴゅーっと土に水をかけていく、ペシペシしながら…
暫らくするとペシペシした物は塊になって、丸くなって、平たくなって、お皿の形になった。
その周りを横歩きしながらぐるっと回る彼、その背中はとても満足そうに僕には見える。
次の瞬間、
彼はそれを白い煙がもうもう立ち込める泉の上流に投げ飛ばした…たぶん彼が飛ばしたんだと思う。
彼と僕は煙に消えていく平たい物を見送った。
お皿?次の日に彼が頭に載せてきたよ。