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土の126号  作者: はぐれSS
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【あの時の彼は】

時間は少年が消えた日の前の夜のこと。




彼は少年の家の壁の一部を押し出して家の中に入ってきた。その体には黒いモヤモヤがまとわりついて、彼はころりんと一回前転して静かに動かなくなった。




壁の小さな穴からは少しずつ黒いモヤモヤが出ていた。




暫くすると少年は寝ぼけながら部屋の中を歩く、黒いモヤモヤを踏んだ瞬間、少年の姿は部屋から消えていた。






うっすら明るくなった頃、少年の部屋で彼は目を覚ます。そして、暫く壁に開いた大きな穴とその向こうから漂う黒いモヤモヤを暫く見つめていた。そして、すごいスピードで少年の家の中を、家の周りを、広場の周りを、近くの森を、少年と一緒に遊んだ川を池を・・・


少年はどこにも居なかった。




彼は壁の穴に入ろうとして、入るのを止めて壁をしっかりと直した。そして、広場に出て。


いつものように「んー」と声をあげた。




あの2人と少女が眠るまで。

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