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土の126号  作者: はぐれSS
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【どうするか、それが問題だ】

僕は、いま、どうしたものかと思っている。




起きたあの子は不安はあるけど元気だと思うし、彼はいつも通りだと、思う、たぶん。






僕が何を困っているかというと、あの子はまだ彼をよく知らないから彼の言わんとすることが分からないのではないか。




僕が2人の架け橋にならなければと思ってはいるのだけれど、どうしたらいいのか。




よく考えなくても、あの子のことをよく知らない。本当のところは彼のことだってわかっているのかな?




それでも、僕は何とかしたいという気持ちでいっぱいだ。






沈黙は破られる。




「ん~」


彼は片手を上げる。




「彼はなんて言っているの?」


きた!今こそ僕の出番だ。




彼をよく見る、あの ん~ は、はっ、口の左側がほんの僅かに上がっている。




「きっと、お腹が空いてきたんじゃないかな」


「そうなんだ、すごいね、あれだけでもわかるんだね」


「まあ、彼とは一緒にいろいろなことをしてきたからね」




「あれ?」




彼は片手を上げたまま、外に出て行く。




僕たちは彼について外に出て行く。




「あ、彼が増えてるよ」


「う、うん」




彼が、彼の上げた片手に集まっていく。これは、本に載っていたあそぶ前の仲間集めの儀式だ。




「僕、間違えてたみたい。あれはあそぶ前に仲間を集める儀式だと思う」


「じゃあ、私たちも集まろう」




増えた彼と、あの子と僕はよく判らないけどワイワイあそんだよ。








楽しかった。




あの子も楽しそうだからいいのかな?

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