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土の126号  作者: はぐれSS
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【1つ上から見える景色】

樽の上に彼がいる。



僕と目が合う…踊りだす。


あっ、落ちた。


踊りながら外へ繰り出す。





違う日。


庭にあるぬるい白亜の洗面器の淵に彼がいる。



僕と目が合う…踊りだす。


あっ、落ちた。


水中で踊っている。





夜に雨が降った日。


葉っぱに残った雨粒が朝日を受けて輝いている隣に彼がいる。



僕と目が合う…踊りだす。


朝日が照らす、彼のステップは最高だ。


少し高く飛び、着地と同時に葉っぱの雨粒は空気中に舞う…




あっ、落ちた。


彼はベチャとぬかるんだ地面に半分埋まる…


僕はなんだか悲しい気分になった…




彼は泥まみれのまま起き上がる。



そして楽しそうに踊りだした。




泥まみれの彼が僕には朝日よりも眩しく見えた。


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