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どうしてこうなった。
なぜ…いや解っていたはずだ、私はこの可能性に気づいていたはずだ。
私の研究は、私の研究では無くなった。
あのようなモノを創りたかった訳じゃない、そんなつもりでこの研究を始めた訳じゃない。
私はこの先どうなる。いつまで生きていられるだろう。
暗くて狭いこの牢で過ごす夜は何日目か…
『126号、無事だったのか』
鉄格子の外側を散歩するかのように右から左へ歩いている。
私の声を聞いて126号はこちらを向く、んーと言わない…暫らくして左の方へ歩いて行ってしまう。
126号は仲間想いな奴だったな…そうか…
私はあの小さな研究室での日々を思い出す、悩みながらも、楽しい日々であったな。




