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土の126号  作者: はぐれSS
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【何に祈るのか】

毎朝の日課は祈ると言う行為らしい。


それでも僕にはしっくり来ない。



僕は彼と平和に暮らしているし、お日様が昇れば暗いところはないくらい明るいし。


僕は彼と過ごす日々を幸せだと感じている…ん、彼はどうだろう。


もし、彼が幸せでないのなら「皆が幸せでありますように」の部分は今は違うと言うことになってしまう。



聞いて解るだろうか…

いや、聞いてみなければ…



鳥の皮を香ばしく焼く、しっとり蒸し焼きも好きな彼だが、この香ばしい皮を音を立てずに食べるのも好きな様子。


平らな石を熱しながら軽く皮目を焼き、ひっくり返して肉を焼く…

いい感じだ。


更に皮目を下に、その上に焼いた平らな石を乗せて焼き石で鳥肉を挟む。


じゅーっとした音とともに香りと煙がほわっと広がる…


彼はいつものようにいつの間にか僕の横にいて、音に合わせて両手を1回上げて下ろした。



『ねえ、幸せかい?』



彼は鳥から僕の方にゆっくり向きを変えて。


『んー』と口を突き出すと素早く鳥のほうに向きを変えた。




僕は明日からも祈り続けると思う、幸せな彼も祈り続けているから。


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