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土の126号  作者: はぐれSS
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【解決策は】

僕は今悩んでいる。最近は迷うことが多くなった。


外は薄っすら暗くなってきている。山の向こうはまだ赤い、後ろを振り返れば星の世界が広がってきている。



鳥が食べたいと僕は思っている…鳥は1人分…


木の実は沢山ある。



鳥を食べればいいじゃないかって。鳥だよ。


きっと彼が感心の無い顔で現れるはず。



左側に1人分の鳥。右側に沢山の木の実。


正面に彼…そう彼…やっぱり現れた。




彼は鳥に興味津々だと思われる。


だって、注意しないと分からないくらい極僅かに鳥のほうに体を傾けているもの。


『鳥が食べたいの』

『んー』


『木の実でもいい』

『ん-』


どっちでもいいよみたいな返事だが僕は「んー」の微妙な違いをハッキリ感じる。




僕が食べれば彼が悲しむ、彼が食べれば僕が悲しむ…


しょうがない…




僕は鳥を焼き、木の実を焼いていく。


『どうぞ』

僕は焼いた鳥を彼の前に差し出す。



ペシッ


『んー』


彼は鳥をペシリと叩き半分にして僕の方を向いた。


『そうだね、半分こにすればいいんだね』

『んー』




でも、永い付き合いの僕には解るよ…皮が多いほうを選んだ事を。


口をテカテカさせてその日はさっさと土に潜っていった。





翌朝、家の前にはおいしそうな鳥が数羽置いてあったよ。


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