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土の126号  作者: はぐれSS
16/61

【雨音に誘われて】

家の中から外を眺める。


今日は雨。


この辺りは滅多に雨が降らない。本によると高いところは雨が降りにくいらしい、ということはこの辺りは高いところにあるのだろう。


まあ、そんなことは本当のところは解らないからいいとして、そろそろ来るころかな。



僕は地下室への階段を見る。


雨の音は強弱を繰り返しながら鳴り続いている…そして来た。



彼だ。


彼はいつもどうり階段をぴょんぴょんと飛び上がり、部屋の真ん中で雨音に合わせてリズムをとっている。


三つの足は軽やかにリズムを刻み、部屋の中には雨音と足音の掛け合いが続く。


暫らくすると彼は外に飛び出していく。



水しぶきを上げながら華麗なステップを披露してくれる。


雨音に誘われて、彼が踊り、彼に誘われて…




2人ともべちゃべちゃだよ。雨の日のお楽しみ。


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