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摩擦係数

作者: 雪つむじ
掲載日:2015/03/09

触れる。

擦れる。

重なり合う。


二つの気持ちが。

隣の気持ちが。


並びあって。

徐々に近付き。


ぶつかる瞬間。

熱を持つ。


地面につけた、足の下。

踏みしめる大地の重力を。


手に持った、マグカップの。

ミルクがその縁を乗り越える様を。


僕と、君が。

その頬に伸ばした手が、互いに感じた温度の分を。


擦れあった、時。


ようやく、僕は、知ることができる。


触れなければ、知らない。

擦れなければ、わからない。


ただ。


触れることは、怖いことだ。

擦れることは、痛いことだ。

止まっている方が、楽なことを、僕は知っている。

止めてあったものを、動かすことが。

どれだけ、苦痛か、知っている。


だから、僕は、温度を見る。

触れた部分が、赤くなる。

徐々に、白くなっていく。


滑り出した。

ブレーキは、無い。

もう、止まらない。


止められない。

どんどん、低くなって。

もう、冷やせない。

我慢できない。

僕はもう。

0%の。

摩擦係数。

臆病な人、こんにちは。

怖がりの人、こんにちは。

僕は、きっと、世界一の、怖がりです。

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