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【猫と私】

すぐに、周りの人が助けてくれたので怪我はなく助かりました。

助けた人は「中身の入っていない人間」と、リアリナの軽さを言いました。



両親も、なぜリアリナが痩せ細る事に、こだわるのか理解できませんでした。


しかし、リアリナ本人はまだ太っていると思っているのです。


両親が「痩せすぎだ」「もっと食べろ」「体に悪い」など、いくら言おうと無理です。


リアリナは、13才の頃よりも更に頑固になっていたからです。


リアリナの友達は鏡だけでした。

毎日、話しかけています。

「周りの人がうるさいの」


「ほっといてほしいわ」


「私を、骸骨って言ってるそうよ」


「こんなに、頬に肉がついてるのに」


「私の才能なのにね」


リアリナは、鏡に話しかけると心が落ち着くのです。

人との接触を避け、自分の殻に閉じこもりました。

リアリナは分かっていたからです。

「他人なんて信じられない」


自分以外は信じない、とリアリナは心に決めていました。


決して、自分は自分を傷つけないからです。

人は、傷つく事を平気で言ってきます。

しかし、自分なら安心して話せます。



そんなリアリナを見て、両親は心配な日々を送っていました。

どんどん痩せ、人との接触を避ける娘。

以前までは、明るく愛嬌がある可愛らしい娘だったのに何故こうなったのか、考えました。


両親は話し合い、1つ良い案が出ました。


今日は、リアリナの16才の誕生日です。


リアリナに両親からの贈り物に感動します。

可愛い子猫が贈られたのです。

リアリナは、とても喜びました。


両親は、リアリナの喜ぶ姿をみて「やはり、良い案だった」と思いました。

リアリナが、ひどく落ち込んだのは子猫が死んだ日です。

その事を思い出した両親は、あの時と同じく子猫を贈ることにしました。


両親は、リアリナの笑顔に心が和みました。

リアリナは、子猫を大変気に入り自分の名前から「リア」と名付けました。


子猫リアは、リアリナにとって大切な友達となりました。


リアリナはすぐに鏡に報告します。

「見て!リアっていうの」


「両親からのプレゼントよ」


「辛いことが多過ぎだけど、今日は幸せよ」


「リアには才能があるはず」


「私には才能はないけど、リアには、いっぱい才能があるわ」


リアリナは興奮した様子で、鏡に語りかけました。


子猫リアを撫でながらリアリナは幸せな気分です。

リアリナは、明日はリアの首輪を買いに行く事にしました。


翌朝、自分が食べているミルク粥を子猫リアにあげました。

子猫リアは、美味しそうに食べています。

リアリナは、嬉しそうに子猫リアを眺めます。

両親も「子猫を贈って正解だった」と喜びました。



リアリナな子猫リアを抱き抱え、出かけました。

町を歩くと、人が驚いた目で見てきます。


「痩せすぎだ」「いくらなんでも…」


人々は、ひそひそと悪口を言います。

しかし、リアリナは「他人は信じない」を信念にしているため無視をします。

それに、今日は子猫リアも一緒なので気が楽です。


すぐに、店につきました。

店内を見渡していると、「リアリナ久しぶり」と声をかけられました。

店員のようですが、知らない男です。

リアリナが怪訝そうな表情を見せると、男は笑って言いました。

「久々だから分からないかな。俺だよ、ロウバイ!」


名前を聞いた瞬間、リアリナは飛び跳ねました。

13才の時、好きだった男の子です。

あの「不細工」と言った張本人です。

リアリナは焦りました。


しかし、ロウバイは気にせず話します。

「俺、ここで働いてるんだよ。あ、子猫!可愛いな〜。首輪を買いに来たんだな!」


ロウバイは勝手に、話します。リアリナは怪しそうな顔で聞きました。

「本当にロウバイ?ロウバイは、もっと違う性格だったわ」


リアリナが疑うのも仕方ありません。「不細工」と冷たく言った人間と同一人物だとは思えないほど、明るい性格だったからです。


ロウバイは吹き出しました。

「嘘なんてついてないよ。まぁ、性格が変わったとは、よく言われるよ。実感ないんだけどな」


「変わりすぎよ!だって、前は…。まぁ、良いわ。でも、まさか働いてるとはね」


「頭悪いから、学校行っても意味ないって親に言われてさ!猫の首輪ならあっちだよ」


リアリナは、ロウバイの優しさに感動しました。

それに、自分の悪い部分を言える強さにも。


ロウバイは、猫の首輪を一緒に選んでくれます。

「私は赤色に金色の石がついてるのが良いわ」


「これ人気だけど、猫は嫌いみたいだぜ。こっちのシンプルなのにしたら?」


「シンプルすぎるわ。もう少し華やかなのが良いってリアも言ってるもの」


「リアっていうんだ。可愛い名前つけてもらって良かったな!」


リアリナは自分の名前じゃないのに、ドキッとしました。


結局、ロウバイが言ったシンプルな黒の首輪にしました。

「ロウバイありがとう。リアも喜んでるわ」


「うん。また、来いよ!別に何も買わなくても良いからさ!」


ロウバイは最後まで優しく接してくれました。

リアリナは、嬉しいのと苦しいのとで訳が分かりません。

急いで家に帰りました。

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