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昼休み


12時30分、昼休憩をむかえ10分が経過していた。



菊山「随分人数が減ったな」


青山「あぁ、美術室が爆発したらしいよ」


菊山「!?まさかあの佐藤が死んだ!?」


青山「……どの?」


二人は教室で弁当を食べている。


森岡「おい!二人とも!ちょっと助けてくれ!」


購買部で買ったばかりの揚げパンを両手いっぱいに抱えた森岡が話しかける。揚げパンは普段はすぐ完売してしまうが、人数が少なくなった分買いやすいのだ。


森岡「次の数学の宿題を忘れてきてしまった!貸してくれ!でないと殺される!」


森岡は今朝、歯を磨き忘れたのだろうか。青山は若干、口臭が気になった。その臭いを音で表すなら、ムハァ、だ。


青山「数学って確か高原先生かー」


菊山「おいおい…、易々と貸すと思うか?そうだな…、揚げパン9と3/4個で手をうつぜ」


青山「賢者の石?」


森岡「イー、アル、サン……駄目だ!8と1/4個しかない!!」


青山「それ1個不良品じゃね?」


真野「あの…わたしで良ければ…」


救いの手を差し伸べたのは茶道部の絶対的エース、真野さんだった。真野さんは1と1/2個の揚げパンを森岡に渡した。


森岡「ありがとう真野さん!だが待て…8と1/4個に1と1/2個を足して……12個か?」


青山「ちょうど9と3/4個だよ!つーか見てわかるだろ!」


菊山「ちぃ!……だがすまない、実は俺も宿題をやってきてない…」


森岡「!?」


青山「しょうがない、じゃあ俺が…」


青山は鞄に手を入れる。だが…。


青山(!?…な、ない!?馬鹿な!確かに朝、ノートを入れたはず。おかしい…、どこかで落としたとは思えん。ま、まさか!?)


青山は席を立ち上がると真野さんに近づいた。


真野「何か?」


青山「真野さん、失礼ですけど…僕のノート盗りました?」


真野「なななな、何の話かかししら?まま、全く身にお、お、覚えがなくってよ」


青山(こいつか…)


青山「ちょっと!返してくださいよ!」


真野「ち!」


真野さんは懐からリボルバーを取り出すと隠し持っていたノートに銃口を向けた。


真野「騒ぐんじゃねー!!わたしに近づくとこいつを撃つ!」


ノート「ひぃ〜!!」


青山「喋れんのかよ!なんで自我あるんだよ!」


菊山「茶道部の天才が堕ちたもんだな」


真野「!!……おい、そこのお前」


真野さんは飲食中の森岡を睨み付けた。


森岡「何か?」


真野さんは森岡の水筒を指差した。


真野「それ麦茶?」


森岡「もち!」


真野「馬鹿か!?飲み物はお茶で決まりだろーが!濁りは旨み!和心を忘れるな!」


真野さんは森岡と机上の麦茶を狙撃した。森岡は死んだ。


真野「お前らもだ!」


さらに先程まで一緒に弁当を食べていた野々村さんと吉見さんと各々の麦茶を撃った。しかし野々村さんは二日前から不治の病に冒されていたため、どのみち助からなかった。


真野「どいつもこいつもお茶の偉大さを分かってねぇ…。いいか、お茶というのはだな…」


菊山「一瞬の隙が命とりだぜ」


菊山は真野さんに鎌を振り上げ飛びかかった。


真野「くっ!」


真野さんは引き金を引くが弾丸は発射されない。既に6発撃ち尽くしてしまっていたのだ。そして真野さんの首は床に落ちた。


続く!



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