夢の中で
男子部室でのちょっとしたアクシデントに戸惑う舜、彼女はやはり「男の頃の自分」を捨てるしかないのだろうか。
さらに彼女の前に現れる新たな・・・・・・
舜はストレッチをしている。今日の練習メニューをこなしダウンをしているところだ。そして、とても機嫌が悪かった。練習前に不本意ながら半裸を見せてしまった舜。その時は「もうこれまで通りではいられない」と、大げさにとらえてしまった自分に少し腹が立っているからだ。あの後は割と普段通りに会話もできてとりあえず安心した。余計なことを考えてしまったものだ(もしかすると身の危険を感じたのかもしれないが)。だがそれよりも腹立たしいのが、部室に戻った舜に何かやらせようとしていることだ。同級生の中で女体化したをよいことにコスプレをやらせようとしている輩がいるらしい。
やっぱりあの衝撃は身の危険を感じたんだな。
と、合点する。ちなみに女子の先輩でもリーダー格の先輩に今日の帰りから女子部室を利用することを許可された。噂の広がりが速いのと、元男の俺をわりとあっさり受け入れたことに驚いた。集合、挨拶終了後部室へ向かう。男子は俺を奪還しようとしたが例のリーダー先輩に堅く守ってもらった。
「ようこそ。ゆっくりしてってね」
と先輩、ノックをして扉を開ける。そこにあったのはかつての楽園だった。うちの野郎共に語ってやりたいものだ
「ど、どうもです・・・・・・」
えらい緊張している。どうやら一番奥の席が空いているようだ。そこが新しい席らしい。
「にしても、きれいな部屋ですね」
率直な感想。まぁ男子部室がひどいだけなのだが。我が男子部室はそれはもう汚いのなんのって、いつゴキが出るかもわからないし、カーペットには何故かカビが生えているし、部屋の真ん中にはエロ本が平積みになっているしでいろいろな意味で人を入れたくない部屋だ。それに比べここは・・・・・・新築並みの美しさに感じる。
「そうでもないよ~ あ、それより・・・・・・」
先輩がズカズカやってくる。そして肩を掴まれ、
「ここの大きさって・・・・・・どれくらい・・・・・・?」
「・・・・・・んっ!?」
誤解されるような言い方だが、女の子同士の会話なのでいたって健全?なはず。
つか、先輩!そんなキャラなんすか?
「あら残念、この中では最小ね・・・・・・」
余計なお世話・・・・・・って、部員全員のサイズ把握してるんすか?先輩。
「ほっ」
安心する先輩もいたりする。やっぱ負けるのは嫌なんだなぁと思う。
「じゃぁ、今度サイズアップの秘訣を教えたげるよ♪」
※女子の会話です。決しておt・・・・・・
「は・・・・・・はぁ」
その後、ざっと1時間、男子部員の悪口など今まで見えなかった世界のお話を聞かせてもらった。
「お、おつかれさまでした・・・・・・」
「はーい」
や、やっと帰れた。噂に聞いてはいたがやっぱり女子の話は長い。さっさとオチを出す男子部員の中で生きていたので余計長かった。
「あ~しんど」
帰宅、さっさと風呂に入り飯を食って宿題はやらずに寝る。この時期はいわゆる冬季練習といって練習がキツく長い、今日のように長々話をすると家が遠いこともあり帰りは9時近くなる。これからは痴漢とかに気をつけなくてはと思った。パソコンをつけて一通りサイトを巡回したら眠くなったので寝る。舜の1日は大体こうして終わる。
・・・・・・・・・・・・
「どぉ?女の子になった感想は? うふん」
セリフは何とも女性的だが、正体は脳天ハゲ、そのくせサイドは昔の作曲家みたいにもっさりとした白髪のロン毛、オネェ感ギンギンのツラ・・・・・・のジジイだ。
「ずいぶんとヒドい紹介ねぇ」
「いえ、ありのままを言っただけですよ」
「あなたをその姿にしたのはこのア・タ・シよぉ? 感謝しなさいってば」
「!? どういうことだ!」
「教えてほしいぃぃん?」
き、キメェ
「お、教えてください」
「そんなに?」
「はい」
「どぉしようかなん?」
く、そ・・・・・・ガマンだ、俺。
「お願いしますっ」
最近覚えた茶目っ気?を使う。
「おほっ♪じゃ、教えちゃう♪」
理由は・・・・・・ 軽く身構えてしまう舜
「萌えるからよっ」
頬を赤らめて言うジジイ
「・・・・・・・・・・・・」
どうも、作者甘党でございます。
編集画面を見ているとぼちぼち評価のポイントとか、コメントとか入ってました。 ああ、ありがたやありがたや
こっこれは!
ということで甘党の創作意欲が上昇しました パチパチ
面白い作品をかけるよう頑張ります!