俺はAだったようです。
ある日突然女の子になってしまった高校生の舜の物語。
しかし元男子として気になるのはやっぱり??
ピピピピピピ
目覚ましのベルが鳴る。
「・・・・・・んっ」
あのまま一晩眠れないかもしれないと思っていたが、どうやら眠ることができたらしい。舜はいつも通り荒々しく目覚ましを止める。
・・・・・・ふむ、バリケードに変化なし、衣服の乱れ無しっと。
何故かそのことをまず確認した。しかしあの親父のことだ、やりかねない。そして舜はもう一つ確認する。
「はぁ・・・・・・やっぱり現実かぁ」
部屋の姿見に映っていたのはやっぱり女の子だった。いつも見る姿が映っていないため、非常に違和感がある。
「・・・・・・! まて、女の子ってことは・・・・・・」
恐る恐る胸元を見る。・・・・やはりそれはあった。胸、小さい膨らみ。しかし大きさはそれほどなく目測ではあるが”A”程度だと思う。大きいのが好きなので、無駄に意識しなくていいようなのでほっとした反面、あまりの小ささに少し残念な気がする。
「って何考えてんだ俺、さっさと支度しないと」
パシパシと顔を叩き階段を降りる。が、
「っと、トイレトイレ」
トイレへ入りとりあえず仁王立ち、ズボンを下ろそうとするが生まれて初めて(記憶にある内では)トイレで詰んだ。
あれ、どうしたらいいんだろうか・・・・・・
思考停止。そこに丁度運良く母が通りかかったので、
「母上、トイレトレーニングをお願いできますか?」
「ブフッ」
母の熱心な指導もあり事なきを得た舜。今日は学校を風邪ということで休み、午後に仕事帰りの母と市内の総合病院へ行くことになった。何科にかかればよいのかわからなかったので、とりあえず幼い頃お世話になった小児科の堀先生を指名しておいてある。学校はいずれは行かなくてはならないが、そのことは考えないようにした。
午後、病院にて
「うーん、気がついたらこうなっていたと」
堀先生が唸る。やはり専門家でもわからないことなのだろうか。
「たしかに性別に変化があったりする病気はないこともないけど、これほど突発的なものは聞いたことがない。精密検査にも異常は見られないし・・・・・・」
「な、治らないんですか?」
「なんとも言えんなぁ。とりあえず定期的に検診して様子を見よう」
沈黙。
「しかし命に関わることでもないし、それよりはこれからの生活についてじっくり考えることを勧めるよ」
「そうですね、ありがとうございました」
一礼して部屋を出る。本当にどうしたものか・・・・・・
とりあえずこれからは女性として生きていく他ない、そう思った。
「ふんふん、ふふ~ん」
帰宅すると限りなく不審者に近い身内がいた。無言でドアを閉める。
「おい舜、その態度はねぇだろう」
「それはこっちのセリフや。どこの娘がカメラ構えてニヤついているオッサンと話がしたくなるんだよ」
「最愛の娘だからな、しっかりと(パシャ)記念に残しておかないと(パシャ)」
もはや不審者である、ていうかなんで某小学生親友のお父さんみたいになってんだよ。俺の認識もすっかり娘扱いか、残念だったな昔の俺、お前の存在した証は消えつつある・・・・・・・
と、寂寥感がこみ上げる舜であった。
「大丈夫だ、いやしい気持などは一切ない!これだけは約束しよう」
某小学生親友の気持ちを痛感する舜。スルーして風呂に入ることにした。親父がついてきたが、ドアを堅く固く硬くロックしシャワーを浴びる。
「こうやって、まじまじと見るのは初めてだな・・・・・・」
自分の身体を見て思う。なんとも言えないドキドキ感があるがどうやら男性だったころの意識のせいであって、本能的な興奮ではないようだ。いっそう性転換を認識する。そしてやはり薄っぺらい胸は見るたびに脱力する。
「明日は学校か・・・・・・」
自分はどういう風に受け入れられるのか、悪くはされないだろうが不安だった。母が既にこの件については学校に連絡してあり、朝のホームルームで話をすることになったと聞いた。担任の原田(先生)も驚いていたそうだ。
「まぁ、なるようになるさ」
持ち前の前向きさを発揮する。今日は飯を食ったらさっさと寝ることにした。
ドモドモ 作者の甘党です。
この物語を読んで下さったことにまず、感謝です。m(._.)m
ちょっとスローペース?な出だしではありますが次回より学園生活スタートでございます。パチパチ
一気にスピードアップっす
今までの友人との関係はいかに?といった感じでしょうか
そういえば舜の一人称って「俺」ですよね、まだ これから変わっていくのかもしれませんが 女の子らしくなるのか、ならないのか、恋しちゃうのかしないのか、作者ですらわかりませんwww
あと親父の変態振りにも注目でしょうかww
最後にちょっと言ってみたかったことで締めます
それではまた会う日まで、さよなら、さよなら