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霊少女  作者: 蓮田 れん
8/11

――その頃。

咲子の髪が、強い力で引き抜かれた。

「痛っ!」

慌てて振り向く。

誰もいない。

当たり前だ。ここは自分の部屋なのだから。

気のせいか、と溜息をつき、再び携帯に目を落とす。

画面には、隠し撮りした優斗の写真。

にへら、と笑いながらベッドの上で転がる。

――グンッ。

再び、髪が強く引かれる。

「な、何……?」

振り向いた瞬間、咲子は凍りついた。

長い髪の毛先に、白い手首が絡みついている。

「……え」

生まれて初めて見る怪異に、身体も意識も動かない。

手の力が強まる。

頭皮が剥がれそうなほど、髪を引きちぎられる。

「ああ……嘘……」

「おまえ」

どこからともなく、女の細い声。

「ちかづくな」

ブチ、ブチ、ブチ。

大量の髪を毟り取られる激痛と恐怖。

咲子の意識は遠のき、世界は暗転した。


朝の光の中で、咲子は目を覚ました。

時計は、いつもの起床時間を示している。

夢だった――。

そう思い、体を起こした瞬間。

手に、異様な感触。

「ひっ……」

大量の黒髪が、腕に絡みついていた。

夢じゃない。

ベッドの上には、乱暴に引き抜かれた自分の髪が散乱している。

その中に――一本。

赤い紐。



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