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竜の愛し子  作者: 神崎 花音
1章
6/9

1章 1一5 街中

「エルガフの街並みって綺麗ですね」

「あぁ、元はここが王都だったが昔の魔物侵略を受けて今は商人の街としてある」

「魔物の侵略…確か物語のやつですよね、確か…」

「“竜の少女”」

「そうです、私の好きでしたよあの物語。けれど内容はこの世界に起きた事ですよね」

「そう、何とも言えないよ、魔物を知ってる身からすれば」

「アランさん…」

“竜の少女”の物語は昔この世界にあった悲劇の物語。

沢山の魔物がこの世界を埋めつくそうとしていた時、“竜の愛し子”と呼ばれる少女が竜の女王と千の竜と共に魔物を倒した物語、しかし、最後は少女も竜の女王も死んでしまう、とても悲しい物語だ。少女の命と引き替えに得た平和、それを今でも守る為に竜騎士が存在する。

「さぁ、本屋についた」

見た目はものすごく趣きがあるが、異世界の本屋さんって感じがするなー。

入るとカランカランとベルがなる、

「わぁ、すごい量の魔法書だ」

「ここの本屋はこのエルガフ最大の本屋で無い本はないとされるほどだそう」

「すごい!見た事のない本ばかり!」

本棚ずらりとならず本に思わず声が上がってしまった。

「僕は外で待ってるから買い物終わった外においで」

「はい!わかりました!」

一旦アランさんと離れ、一人で本屋を満喫する事に。

あまりの本の量にどこにどれがあるのか分からなくなってしまった。

こういう時は店員さんに聞けばいいのかな?

辺りを見渡してもそれらしい人は見つからなかった。

「なにか御用かい?」

「ワッ!び、びっくりした…」

後ろから誰かに話しかけられた。驚いて後ろを振り向くとローブを被った人が後ろに立っていた。

「すまんのぅ、驚かしてしまったか」

「だ、大丈夫です…」

この人只者じゃない、魔力感知にすら掛からなかったから相当の魔法使いだ。

「それで?なにを探しておる、ワタシはここの店長のマルフィオだよ」

「マルフィオさん、私はディアルナです。あの、魔法書ってどこにありますか?」

「魔法書かい?ならこちらにあるよ」

マルフィオさんに連れられ奥の方に進んで行き、とある本棚についた。

「こんなにも魔法書ってあるんですね」

「もっともっと世の中に魔法書はあるさ」

ふと魔法書の本棚の隣にある本が目に付いた。手に取り少し呼んで見る。

「おやまぁ、精霊魔法の本だよ、それは」

「精霊魔法の本…確か精霊魔法を使えるのって竜だけですよね」

「そうだが、そうじゃないよ。精霊魔法は“竜と契約”している者も使えるのじゃ、この世界で唯一竜と契約出来るのは、“竜騎士”になれる者だけじゃ」

「竜騎士になれる者だけ…」

「そして竜の契約がなくとも竜を従え、精霊魔法も使えるのが、“竜の愛し子”だけなんじゃ」

「愛し子ってなんなんですか?」

ふと気になった。

「竜の愛し子”それは竜に愛されし者。“竜の少女”の物語に出てくる少女の事じゃよ」

「その物語っていつの話なのですか?」

「五千年も前の話じゃ、しかしな時は繰り返しやってくるもの」

「と言う事は同じ事がまた起きると言うことですか…」

「そうじゃよ、いつかまたあの厄災がやつで来るんじや」

なんだから少し怖いな…もし、あの物語同じことが起きるなんて、考えたくもないな。

「ささ、本は決まったかい」

「あ、はい、この3つお願いします」

手に取った精霊魔法の本と中級、上級魔法書を見せる。

「小銀貨2枚だよ」

「はい、小銀貨2枚です」

小貨2枚をマルフィオさんに渡す。

「その精霊術の本はごく限られ人にしか手に取る事が出来ないから気をつけなさいな」

「分かりました、気をつけますね!ありがとうございました」

「まいどあり」

お礼してから外に出る、外にはアランさんの姿はなかった。

「あれ?遅すぎてアランどこかに行ってしまわれたのかな?」

遅くなった私が悪いかな、申し訳ない………。

「おーい、ディアルナちゃん!こっちこっち」

遠くからアランさんの声が聞こえ、聞こえる方を見るとアランさんはパン屋さん並んでいるみたい。

「はい!今行きます!」

慌ててアランさんの方に行き私もパン屋に一緒に並ぶ。

「ごめんね、ここのパン屋凄く人気であまり手に入らないものだから、つい」

「いえ、私も待たせてしまったのでぜんぜん大丈夫です!」

並んでいたこのパン屋さんは昼間限定でパンを売っていらしい、どこの世界でも皆限定には食いつくのは変わらないみたいだ。

並び終えて、パーティ分のパンを購入し、外に出た。

「パン美味しそうなの沢山ありましたね!」

「あぁ、これはみんな喜ぶと思うよ、一緒にならんでくれてありがとう。ディアルナちゃん」

「いえいえ」

「お礼にこれ食べよう」

アランさんから手渡されたのはベリー系がの乗ったデニッシュだ。私が買おうか迷っていたものでもあった。

「いいんですか?!」

「あぁ、一緒に並んでくれたお礼さ、一緒に食べよう」

近くにあったベンチに2人で座り、デニッシュを食べる。一口頬ばれば頬が落ちそうなくらい美味しい!

1時間も並んだ甲斐があった!これはリピーターが続質するわけだ。

「そうえば、ディアルナちゃんは教会には行ったことある?」

「いえ、村はなかっですから」

「良ければ今日行って見ないかい?ステータスボードを発行してもらえばスキルが分かるからね」

「そうなんですね、なら行ってみます」

「このデニッシュを食べ終えたら行ってみようか」

「はい!」

教会かー行ったことないかい少し楽しみだな。



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