1章 1一2 夢から覚めた
私ディアナル・シェルブールは優しい母と父に育ててもらった、少し普通じゃない女の子。
何が普通じゃないかって?私には”前世”と言う記憶があるからだ、前世ではどこにでもいるOLの女だ。そんな私が前世というものを思い出したのは11の時に両親が亡くなったのがきっかけだ、両親が死んでしまったショックから記憶が蘇ったんだと思う。
しかし、記憶が蘇ったおかげで11歳の子供1人でも生活できている、驚いたことにここは魔法がある世界だった。これが噂の”異世界転生”なのか……と好奇心に駆られ魔法使おうとして失敗したのはいい思い出だ。
そして前世の記憶を思い出し生活しているうちに7年もの歳月が過ぎた。
「ん…いい朝」
私、ディアナル・シェルブールは今日で18歳になった。
いつも通りの時間に起き、身支度を調える。
「今日はどんなご飯にしようかな~」
そうだ今日は自分の誕生日なんだしちょっと豪華にフレンチトーストにしよう!
棚から砂糖と卵、パンに苺のジャムを取り、私が魔法で作った簡易冷蔵から牛乳の瓶とバターを取り出す。薄いお皿に牛乳と砂糖を入れて買い混ぜてパンを入れてひたす。5分くらいひたしてから熱していたフライパンにバターを入れてひたしていたパンをしき、片面がこんがり焼き目が付くまで焼き反対側も同じく焼き目がつきまで焼き、お皿にのせて最後に苺のジャムをのせたら完成!!
少し時間が掛かってしまったがいっか、それでは
「いただきます!ん、美味しい~」
甘くて美味しいな~、この世界では甘味料はあまり庶民には手を出しづらいものだ、この砂糖もたまたま商人から安く手に入れたのだ。
「本当はフレンチトーストに蜂蜜をかけて食べたいけどな……」
いっそもこと冒険者にでもなってしまおうかな…いいや、父と母との思い出のこの家を離れたくない。
これから人生を考える今日で私も成人だ、同世代の子達は自分のやりたい、なりたいことをしている。私正直この世界でのんびりスローライフを過ごせればいいかなーと思っている。もうあの[[rb:夢 > 竜騎士なるの]]は諦めてしまったから。
コンコンとドアを叩く音が聞こえ慌ててドアを開ける。
「おはよう、ディーちゃん」
「おはようございます、ファリアンさん」
ドアの向こうに立っていたのはこの村医者のフェリアンさんだ、御年80歳でなおもお医者さんをしているパワフルなおじちゃんだ。
「今日はどうされたんですか?」
「今日は誕生日じゃろ?お祝いをしに来たんだ」
「わぁ、本当ですかうれしい!」
優しい笑みを浮かべるフェリアンさんを見ていると本当の祖父のように感じる。
「それでお前さんに手紙が届いているんだ」
「手紙?」
「あぁ、クロディスとアナリリアからのだ」
「……え?」
クロディスとアナリリアはもうこの世にいない私の父と母の名前だ。なんで父と母から手紙が?どういうことなの?
「一度中で話そうかのう」
ファリアンさんの言葉に頷き、彼を中に招き入れた。
椅子に座り、ファリアンさんが話始めるのを待った。
「…お前の両親が亡くなる1年前くらいになこの手紙を預かったんじゃよ」
そっと差し出された手紙に”18歳のなるディアナルへ”と私宛だということが分かる。
「成人したら渡してくれと頼まれたんじゃ」
手紙を震える手で受け取り、恐る恐る開けてみる。
可愛い私たちも娘ディアナルへ
お誕生日おめでとう、これで貴方の大人の仲間入りね。ごめんね、貴方を置いていってしまって。
聡い貴方ならば多分私達の死が分かっていたでしょう、お母さんもお父さんも自分がいつ死ぬのかなんとなく分かっていたわ。
だから、手紙に残すことにしたの。
お父さんとお母さんにはね秘密があるの、実はね、お母さん達は貴族なの、お父さんは獣人国のフィデュイヤ王国の”プルッペナ公爵家”の次男。
お母さんはエルフの国のディルナイル帝国の”シェイラン公爵家の長女よ、驚いたでしょ?シェルグルは実は偽名なのよ、貴方の本当の名はディアルナ•プルナッペよ。
お父さんとお母さんは冒険者になるために家を出たのよ、そして貴方が生まれたの。お父さんは半獣人、お母さんはハーフエルフでね、貴方は半獣人とハーフエルフの子よきっと貴方が世界で初めての出来事よ、基本獣人とエルフの間では子供はできないの。
これが世界に知れ渡るともしかしたら危ない目に遭うかもしれない。
貴方はだからね私達の実家プルッペナ侯爵家とシェイラン公爵家に頼りなさい、会いに行ったら驚かれると思うわ、けど皆いい方達だからね、貴方が持っている私達の指輪を見せるといいわよ。
貴方は一人じゃないわ。
ねぇ、ディー愛しているわよ、お母さんのとお父さんにとって宝物よ貴方が,何があっても貴方の味方だからね、絶対に忘れないで。
だから、夢を諦めないで。
父と母より
手紙の内容は驚愕するものばかりだった、私の両親って実は凄い人たちだったんだ。それに、
「わしは全て聞いておる、どうじゃ一度旅に出てみては」
「旅…」
「そうじゃ、お前さんの祖父母に会いに行くんだ」
「…手紙にも頼りなさいっ書いてあります」
「ならば会いに行けばいいんじゃよ、それに夢を諦めるなと書いていなかったか?」
何でもお見通しというわけか………。
父と母は”瘴気病”といういう病で死んだ、瘴気病は魔物の体から出る”瘴気”を浴びるとなってしまう病だ。父も母の瘴気の耐性は高かったが、誰もがなる可能性がある、私がなりたかった竜騎士は魔物と戦う最前線にいるから必然的に瘴気病になる可能性は大いに当たった。
私達には関係がないと思っていた瘴気病、身近な人が死んで何も思わない訳ではなかった、悲しかった大事な人たちがいなくなって、怖くなった竜騎士になるのが、魔物に復讐してやりたかつたが復讐心に駆られも良いことなんてないと分かっていた、父や母のように病気になり苦しむのが恐ろしかった。
「竜騎士になればお前さんの両親のようになる可能性がある、わしはお前さんにはもっと違う道があると思っていたが、お前さん自身はどうなんじゃ」
「…一度は諦め掛けたけれど…やっぱりなりたい、竜騎士に!」
「ほほ、流石あの二人の娘さんだ」
決めたら即行動するのが私だ、だから、今夜には旅に出ようと思っている胸を伝えると
「それは分かってたからなぁ、せめて村の方には顔を出して行きなさい。止めたとしてもお前さんは止まらないじゃろうから」
なんて言葉を貰ってしまった…伊達に私の事を見ているファリアンさんにとっては予定内の行動らしい…。
ファリアンさんを玄関まで見送ったら、荷物の整理をするとに、家全体に結界魔法を掛けておく、そうすれば例え人が住んで居なくても数年は持つ。食材は腐るから村の人達に貰ってもらい、魔法書とかは鞄に空間収納を掛けてあるのでいくら詰めても重くならい!保存食の干し肉とかも詰めて、硬貨も家入れて、あとは護身用の短剣とその他色々。
「よし、準備は万端」
次は村の皆に会うに行こう、お別れの挨拶をしなくては父と母がいなくなってから沢山お世話になったから、挨拶はしっかりしないと。
「おぉ、来たきた!皆、ディアルナが来たよ!」
村に行くと、村の人達全員がいた。
「おぉ!話はファリアンさんから聞いたぞ!旅に出るんだってな!頑張れよ!」
「急なんだから、両親に似たのかねぇ、けど応援してるよ!」
「ディアルナおねちゃん!旅頑張ってね!」
「旅に出るんだってな?うちの馬を1頭やるよそれに乗って旅にでな」
皆私に暖かい言葉をかけてくる、大人から子供まで皆私の事を応援してくれている、そんな優しさに涙が溢れてくる。
「泣くんじゃないわよ!しっかりしな、これから旅に出るんだろ?シャッキとしなよ!」
バンバン背中を叩かれては涙も飛んでしまった。
「ディアルナ」
「ファリアンさん…」
「お前さんは1人ではない、その事は忘れてはいかんぞ」
そう言って私の頭を撫でるファリアンさん、また涙が溢れそうだが、我慢して涙を拭う。村の人が譲ってくれた馬にのりこの村に、この村の人達に別れを告げた。
「皆さん、今までお世話になりました!この恩は忘れません、ありがとうございました」
「行ってらっしゃい、ディアルナよ」
行ってらっしゃいー!また来てね、ディアルナ!待ってるよ!沢山の言葉を最後までかけてもらい、わたしはこの村を出て、旅の1歩を踏み出した。
「行ってきます、皆さん!」




