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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

短編小説

プロメテウスの火

作者: とり
掲載日:2022/10/06

 







 有史(ゆうし)以前(いぜん)。原人(げんじん)の時代に、人類(じんるい)は摩擦(まさつ)によって火を起(おこ)していた――。


 という常識に警鐘(けいしょう)がならされたのは、二十一世紀(にじゅういっせいき)も終わりごろ。


 まったくのぐうぜんから、某国(ぼうこく)の地中より、原人時代のものと思(おぼ)しき『手紙(てがみ)』が発掘(はっくつ)されたことによる。


 木(き)の皮をはいで、線(せん)を刻(きざ)んだ単純(たんじゅん)なものだが、それらを調査、分析(ぶんせき)した学者らの関心(かんしん)をより惹(ひ)いたのは、『手紙』そのものではなく、それらに埋(う)もれていた『ごみ』のほうだった。


 焼(や)いて捨てたとおぼしき『ごみ』のなかに、透明な結晶(けっしょう)がまじっていたのだ。

 しらべてみたところ、結晶は氷河期(ひょうがき)に存在(そんざい)した生物(せいぶつ)のからだの一部(いちぶ)ということが判明(はんめい)した。


 水晶体(すいしょうたい)である。


 微生物(びせいぶつ)に分解(ぶんかい)されず、奇跡(きせき)的にのこった、この虫(むし)めがねの代替品(だいたいひん)から、人類(じんるい)は、かつて太陽(たいよう)から火をぬすみ、生活のために使用(しよう)していたのではないか――


 と、考(かんが)えられるようになった。











 ※この物語はフィクションです。


 読(よ)んでくださったかた、感想(かんそう)を書いてくださったかた、ありがとうございました。



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