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ラジオから紡ぎ出された体験談

作者: ふうまる

2021/8/13。この日は私にとって忘れられない記念日になっている。今日はその話をしたいと思う。この数日前から私の好きな人が出ているラジオではMCを怖がらせる企画の一環で「かくれんぼ」をテーマに怖いメールを募集していた。私には様々な心霊体験があり、思い切って初めてラジオに私が心霊体験をし始めるきっかけとなった出来事を送ってみたのだった。

そう、そのラジオとは毎週金曜日23時から文化放送で配信される、「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」である。私は地方の壁に阻まれ、リアルタイムの視聴はできないため、公式のYou Tubeに載せられる動画を毎週日曜日に聞くことがルーティンになっていた。その記念すべき150回に例のコーナーは実施されることになる。


下野紘「ふうまるさんから頂きました。」

巽悠衣子「ありがとうございます……」

下野紘「私は修学旅行で沖縄に行きました。そこでは平和学習と題して戦争中に使われていた「ガマ」と呼ばれる洞窟のような場所に入ることがありました。私は怖いことは苦手なので行きたくなく、寸前まで拒否していましたが、無理矢理連れて行かれました。その中の重症で助かる見込みのない人が収容されていた場所に連れて行かれた時の出来事です。私は多少の霊感があり声が聞こえることはないのですが、霊気を感じると寒気がすることが多いです。すると、その場所に着いた瞬間足を後ろから掴まれる感じがし、後ろにあった水溜りに引っ張られる感じがし、酷い寒気が私を襲いました。その場から私は動けなくなりました。周りにいたはずのクラスメイトもおらず、「あれ?どこ?ねぇ〜!!」と叫んでも誰も助けてもらえませんでした。暫くすると動けるようなったので歩いてクラスメイトを探し回りましたがどこにもいません。一瞬私はかくれんぼをしているのかという錯覚に陥りましたがそんなことはないはずです。なので必死に探しているとずっと側にいたというクラスメイトに助けてもらってなんとか「ガマ」から抜け出すことができました。クラスメイトには霊感が強く、「クルシイ……イタイ…タスケテ……」という声まで聞こえ気分が悪くなり倒れた子もいました。本当にかくれんぼをしていたのか、それともクラスメイトは側にいたが私からは見えなくなっていた神隠しにあったのか。今でも真相は謎のままです。本当にあの体験は恐怖でしかなくホテルに帰っても生きた心地がししませんでした。」


そう、自分の心霊体験を推しに読まれたのである。恥ずかしくて恥ずかしくてたまらなかった。しかし、この体験は事実で、とてつもなく怖かったのを今でも覚えている。それだけ怖い体験をしてたため、推しに読んでもらいこれで成仏されたと思っていた……しかし、それ以降も不思議な心霊体験は続く……


家の部屋の中を青白い光が走っていたり、私の母は既に亡くなっていて父と私の二人暮らしのはずなのに、いるはずのない女性の甲高い笑い声が聞こえたり、知らない人の会話が聞こえたり、お風呂場からたまに人の気配を感じたり、動くはずのないぬいぐるみが大きく場所を移動していたり、夜中首を締め付けられる感覚があったり、酷い頭痛に襲われたり……


ラジオで読まれてからも続く心霊現象……いや……ラジオで採用されてからの方が多くなっている心霊体験……ラジオで心霊エピソードが読まれると心霊体験が増えるという噂でもあるのでしょうか……亡くなった母が幽霊となって採用を祝福してくれてイタズラしてるのかなと思うようにしていますが、違うとしたら……一体なんの仕業なんでしょうね……

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