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【完結】2度愛された女  作者: ぺこりーの
24/28

華の人生

これまでのあらすじ



華は竜二が前世では誠という名前だったことを明かした。



そして華は女優であったこと。


誠が新聞記者であったことなども・・・・



住む世界が違う二人がどうやって知り合ったのか。


また誠と華が一緒に脱走したことなども話す華。



そして若くして死んだ誠の死の理由は・・・・・



生き残った華のその後の人生とは・・・・




あれから華は、長い年月をアメリカで過ごした。


幸い日本にいた頃から女優としてハリウッドで仕事をしていたおかげで、華の英語はまったく問題なかった。


それにアメリカに亡命してからの華は、貨物船の船長だったロバートが力を尽くしてくれたおかげで、何不自由なく暮らすことができた。




そしていつの日か風の噂で、日本の映画スター白井華がアメリカに住んでいるという話がアメリカ中に広がった。


そのおかげで華はまた女優の仕事を再開することができたのだ。




その噂を仕掛けたのも実はロバートだった。


華はそんなこととはつゆ知らずに、なぜまた女優の仕事ができるようになったのか不思議に思っていた。




華は誠が死んでからというもの毎日毎日泣き続けていた。


日に日に痩せ細り、まるでその姿は廃人のようにも見えた。


それを見かねたロバートが、なんとか華を立ち直らせるためにまた仕事に没頭させようとしたのだ。




それが結果的に華をまた元の美しい女優へと変え、生きる力を華に与えた。




ただ、華は生涯忘れることはなかった。


誠という日本の若い青年が、自分を助けるために自らの命を捧げてくれたことを。


華は、今でもあの時の銃声が耳に焼き付いて離れない。




あの夜、華はロバートに手を引っ張られ、貨物船の甲板に転がるようにして乗船できた。


警察は甲板に足を踏み入れることはできない。


悔しそうにしている警察たちにロバート船長はこう言った。




『ニトヲオウモノハイットモエズ』




二兎を追うものは一兎も得ず。


それな!



ロバートもたまにはいいことを言う。




華がアメリカに渡ってから聞いた話だが、最後のあの夜、誠は銃を持っていなかった。


丸腰の一般人を複数の警察官が銃で射殺したことは、翌日の新聞の一面で大きく報道され日本中が大騒ぎになったようだ。


それにより、警部補の黒田を始め発砲した警察官全員が起訴され有罪となった。




そして誠の死により華のスパイ疑惑はついに晴れた。


ガセネタを新聞に書いた畠山は新聞社をクビになり、その後新聞社には校閲という担当を設置することが義務付けられるようになった。




華は命をかけて自分を救い、そしてスパイ疑惑まで晴らしてくれた誠に感謝してもしきれないと思っていた。


しかし叶わないことと思ってはいても、どうしても誠にはこの恩を返したい。


たとえそれが今世ではなくても・・・




もし来世というものがあるなら、来世でもいいからまた必ず誠に会って誠に恩返しをしたい。



華はそう強く強く心に決めたのだった。



戦後という時代はまるで回転木馬のようなスピードで進化し続けた。


一般家庭にはテレビジョンという小さな映画のような箱が普及し、映画は家にいながらにして見れるようになった。




次々と家庭用の電化製品が発明され、そして海外には船ではなく飛行機で行けるようになった。


目まぐるしく変化する時代に華は映画だけでなくテレビでも引っ張りだことなり、ついにはアメリカでハリウッドスターと呼ばれるまでに昇り詰める。




華が結婚したのは40歳を目前にしたころだった。


お相手は映画で共演した個性派の俳優。


華に一目惚れしたその俳優は、来る日も来る日も華にプロポーズしようやく華が結婚に承諾したのだ。




華はそれでいいと思った。


この世で誠と一緒になれるわけではない。


だったら私を愛してくれる人と一緒になろう。


そして私はこの世をただただ生き抜く。





私がまた誠に会うのは来世のことだ。





ラスト4話!!

明日は『華の死』へと続きます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 華さんが無事に脱出できて、長くかかっても立ち直ってほっとしました。 [一言] 今日もありがとうございます。 朝日新聞の連載小説より面白いです。 欲を言えば挿し絵があれば (๑´ㅂ`๑)♡*…
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