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トラ トラ トラ!  作者: 悠鬼由宇
第6章
401/440

クリーンシート 5


 こんなにしおらしい亜弓を見るのは初めてである。健太とトラは目を真丸にして、亜弓の様子に唖然としている。



「おうケンタ! よく来たな。元気だったかあー」



 変わらないクイーンこと島田光子が威勢よく声を掛ける。


「島田。久しぶり。お邪魔するな、で。こちらが蒲田でスナックやってる、お前の大ファンの松本亜弓ちゃん。それとその息子のトラ」



 亜弓はヨロヨロと歩み出て、


「ずっと、ずっと憧れでしたっ 深川のクイーン…」



 クイーンはニッコリと笑い、


「おうっ よく来たな。まあ座れ。今夜はアタシの奢りだ! しこたま飲んでけ!」



 亜弓はきゃーーと絶叫し息絶える。享年三十五歳。



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