365/440
レッドカード 3
「オレはどーなってもいい。何なら、殺せ。でも、コイツは関係無い。頼む。コイツは見逃してくれ!」
一同は一瞬立ち止まり、そして顔を見合わせ、大爆笑する。
「ば、バッカじゃねコイツ。なに今のセリフ。マンガみてー」
「ほ、ホントにこんなこと言う奴、この世にいるとは」
「マジ、ウケるー。ハハハ。よーし。動画スタート、おいトラ。も一度言ってみ?」
トラは動画撮影中のスマホに向き直り、
「ああ、何度でも言うよ。頼む、オレはどーなってもいいからさ、コイツだけは助けてくれ」
更なる爆笑が沸き起こる。
「あー、腹いてー コイツ、こんな奴だったっけ?」
「コイツマジで言ってんの? ウケ狙いっしょ? いや参ったわー」
「ハーー。ではおもしろついでに。トラくん、こっちに向かって、ゴメンなさい、しなさーい」
と言ってスマホをトラに向ける。




