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GK 3
三月も終わりに近づき、桜の花もチラホラ見られる様になり、永野健太は多摩川土手にしゃがみ込んで一人、夜桜を眺めていた。
川の向こうには健太の勤めている、玉川エレクトロニクスの工場の灯が見える。こうして夜桜をゆっくりと眺めるのなんて、いつ以来だろう。毎年開かれていた部内の花見の宴で、花を愛でることなどなかった健太にとって、土手沿いの街頭に淡く照らされた夜桜の幽玄さは、ちょっとした驚きであった。
溜息を一つつき、コンビニの袋に入っている缶酎ハイを一本取り出し、蓋を開け口に含む。




