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オフサイドトラップ 4
無精髭を剃り髪を整えスーツ姿の健太はどう見ても一流企業の人間だ。それに比べ、茶髪で安っぽい服におざなりの化粧のあゆみ。生きてきた世界が、そして生きている世界が違う。
トラは下唇をギュッと噛む。オレと須坂も同じだ。住む世界が違いすぎるんだ。
チラッと隣のあかねを見る。彼女はどう考えているのだろう。日本有数の名門校に通う自分と社会の下層にしがみついているオレ。
あかねがトラと視線を合わせる。そしてキッパリと頷く。
彼女の目が言っているー
関係ないから。そんなことは。
トラは自然に顔が綻ぶのを感じる。
ああ、出逢えて良かった。コイツと巡り合えてホントに良かった。
失いたくない。離したくない。
それにはどうすればいいのか。
いつか、ケンタに聞こう。そうトラが思った時。




