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第79話 偽王剣



 サトゥルヌスのメンバーは俺が来ることが分かっていたみたいだ。全員で俺を狙い撃ちにしてくる。だが、俺だけが強いわけではない。三人だって十分強い。


「はぁぁ!!」


「いっけぇぇ!!!」


「ほっ、よっ、とぅ!」


 ステラは魔法で、レイナは魔銃で、ミルは二本の神器で戦っている。だが、やはりミルの様子がどこかおかしい。少し休ませるか。


「ミル!ちょっと休んだ方がいいぞ」


「大、丈夫だから。私の、ことは気に、しないで!」


 やはりどこか体調が悪そうな気がする。後でしっかり検査しよう。今はひとまず戦闘に集中しないと。


「くっ、こいつら全員強いぞ!」


「やはり()()をやるしかないか」


「やむを得ん。組織のためだ。お前ら、足止めを頼むぞ」


「「了解!」」


 サトゥルヌスのメンバーの内、数人が奥の部屋へと入っていった。絶対に何かするつもりだ。止めないと。


 俺が奥の部屋へ向かおうとすると、


「ここは通させねえ!来い!『偽王剣カラドボルグ』!!」


「私たちが相手よ!力を貸して、『偽王剣グラム』!!」


 ちっ、あれは人工神器か。人工とはいえ神器だ。生半可な威力では倒せない。……全力でいくか。


「神器解放」


 俺の神器が光り輝く。この力を使うのは久しぶりか。


「やはり本物の神器は違うな。だが、こっちだって命がけなんだ。全力でいくぞ」


「ええ、私たちだって使えるのよ」


 ほう、神器の力を再現できるようになったか。面白くなりそうだ。


「「神器解放」」


 あいつらの神器も光り輝く。その光は真っ白ではなく、鈍い灰色の光だ。


「はぁぁぁぁ!!!」


「やぁぁぁぁ!!!」


 俺は二人同時の攻撃を受け止める。だが、出力が足りずに押し負けてしまった。


 ステラ、レイナ、ミルは別のメンバーの相手をしていて、手が離せなさそうだ。だから、この二人は俺一人で相手するしかない。大分厳しそうだな。




 少し戦ってみて分かったが、あの人工神器は完全に神器の力を再現できてる訳ではないみたいだ。神器解放により、魔力量は上がっているが、神器によって異なる特殊能力は使えないみたいだ。それが分かったなら、俺にも勝機がある。


「やはりお前は強いな。二対一でも倒せないとは。だが、これでどうだ!」


 男の方が魔力を最大限に込めた一撃を放つ。だが、予測はできている。


「雷霆の斬撃ッッ!!」


 片方の剣に雷を纏わせ、男の攻撃を斬り裂く。


「くっ・・・!!」


 俺は少し距離を取る。一人ひとりの力はさほど強くない。だが、あの二人は連携がうまい。お互いの足りない部分を補い合っているみたいだ。


 このままでは消耗線になる。そうなると、奥に行った奴らと戦う時に支障が出てしまう。なら、ここは早急に決着をつけるしかない。


 あの能力を使うか。


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