表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/119

第70話 覇弓リヴィエラ



 俺たちは屋敷のある部屋に案内された。


 その部屋の壁に『覇弓リヴィエラ』は飾られていた。それ以外は何もない、この神器のための部屋みたいだった。


「どう?あれが『覇弓リヴィエラ』よ」


 『覇弓リヴィエラ』は普通の弓よりも少し大きく、羽のような形をしている。この神器にも特殊な能力があるのだが、俺は実際に見たことはない。


 俺たちが神器を見ていると、


「ん、サリアどうしたんだ?」


「あら、兄さん。今はね、友達に神器を見せてるのよ」


「そうか。お前のことだから大丈夫だろうけど、それが神器だったこと忘れるなよ?」


「もう、分かってるわよ。彼らは大丈夫だから、心配しないで」


 サリアさんのお兄さんは俺たちに軽い会釈をして歩いていった。お兄さんの今の忠告はもっともだ。神器は強力な故に狙われやすい。持っていることがバレるのは極力避けた方がいい。


 俺はサリアさんにあのことを聞いてみた。


「オルドレッド家って、あのユリナ=オルドレッドの一族ですか?」


「ええ、そうよ。よく知ってるわね」


 やはり当たってたみたいだな。まあ、オルドレッドという名前と、『覇弓リヴィエラ』を持っている時点でほぼ確定なんだけどな。


「え、ユリナ=オルドレッドって、あの「暁の翼」の?」


「ええ、昔はとても有名だったらしいわね」


「そりゃ、最強の冒険者集団って言われてますもん。誰でも知ってますよ」


 『暁の翼』は今も有名らしいな。その中に一時期、俺がいたと言ったら驚くだろうな。そうだ、他のメンバーのことも聞いてみるか。


「『暁の翼』の他のメンバーの一族がどこにいるか知りませんか?」


「そうねー、たしかウェルグ=グラスカの末裔がレルフランド王国にいるんじゃなかったかしら」


 ウェルグ=グラスカ。『暁の翼』の魔術師で、魔法について俺とよく話し合った男だ。そうか、あいつの末裔がレルフランド王国にいるのか。そういや、グラスカってどこかで聞いたことがあるような...。


「私が知ってるのはその人ぐらいかしら。ごめんなさいね、あまり役に立たなくて」


「いえ、全然大丈夫ですよ。欲しい情報はいただきましたし」


「そう?なら、よかったわ」


 俺たちは客間に戻り、もう少し話をした後、帰ることにした。サリアさんは、また来てくれと言っていたので、今度またおじゃましようと思う。その時はステラたちも連れてこようかな。


 

 その帰り道、俺は重要なことを思い出した。

それはウェルグ=グラスカの末裔のこと。


 グラスカは……レイナの家名だ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ