表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
69/119

第69話 オルドレッド家



 次の週、俺たちはサリアさんの家に行った。


 サリアさんの家、オルドレッド家はカロナールでは有名な名家らしく、家もそれなりに大きかった。


 俺たちは敷地の入り口にある大きな門を通ると、庭園が拡がっていた。庭園は広い上に、丁寧に整えられており、とても綺麗だった。


 玄関の前にはサリアさんがいて、俺たちを見つけると大きく手を振っていた。


「いらっしゃい。歓迎するよ」


「おじゃまします」


「おじゃましまーす」


 普段俺とメグ以外の人とあまり話さないシグは、会釈で応えた。こいつの性格も直していった方がいいかもな。


 サリアさんは俺たちを客間に案内した。客間もそうだが、廊下にも高そうな絵画や彫刻などがあった。サリアさんの父親が趣味で集めているらしい。...うっかり壊さないようにしないとな。


 座って話していると、メイドさんが紅茶を持ってきてくれた。


「この紅茶はグレア公国の最高級のものなんだ。とても美味しいから遠慮せずに飲んでね」


 グレア公国って紅茶で有名な国なのか。昔は別の国だったから、あまり分からないな。地理の勉強が必要だな。


 さっそく紅茶を飲んでみる。……こ、これはとても美味い!口に入れた瞬間、芳醇な香りが口いっぱいに広がり、その後でほんのりとした甘みが舌先を駆け巡る。まさに至高の逸品だ。


「めちゃくちゃ美味しいです!これなら何杯でも飲めますね」


「……ほんとだ!とっても美味しい!」


シグは話さないが、口元にわずかに笑みを浮かべている。美味しいんだろうな。


「喜んでもらえて嬉しいよ」


今度ステラたちにも飲ませてあげよう。きっと喜ぶだろうな。


「さて、本題なんだが……」


 サリアさんが話し始めた時、急に客間の扉が開いた。そして、とても綺麗な女の人が客間に入ってきた。若いな、サリアさんのお姉さんかな?


「どうも〜、いつもこの子がお世話になってます。母のミレナです。この子ったら、全然友達を呼ばなくてね〜」


「も、もう母さん!そんなこと言わなくていいから!」


 ん?母?母さん?ってことは……母親!?若っ!!


「え!サリア先輩のお母さんなんですか?若いですね!」


「あら、ありがと〜。そう言ってもらえて嬉しいわ〜」


 ミレナさんは二十代と言われても分からないくらい若く見える。それにサリアさんと顔がよく似ている。サリアさんは母親似なんだな。


 それにしても二人とも、とても綺麗だな。ぱっちり開いた目に長いまつ毛、そしてブロンドのロングヘアーが美しさを引き立てている。


 そして、その見た目は「暁の翼」のメンバー、ユリナ=オルドレッドによく似ている。やはり、その一族なのだろう。


「おっと、そうだ。話の続きだが、そろそろ神器『覇弓リヴィエラ』を見に行こうか」


 お、とうとうご対面だな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ